2004.06.07

【再掲】オクトレオチド月1回の筋注で化学療法による下痢を抑制

 オクトレオチド皮下注射による下痢抑制作用はすでに知られているが、徐放性製剤ならば月に一度の注射で化学療法による重篤な下痢を減少でき、従来の薬剤よりも患者満足度は高い。6月7日のポスターセッションで発表されたSTOP(Sandostatin LAR Depot Trial for the Optimum Prevention of Chemotherapy Induced Diarrhea)試験の結果である。同試験グループのS. Rosenoff氏が報告した。

 STOP試験は全米43施設において、化学療法による下痢に対するオクトレオチド徐放性製剤30mgと40mg筋肉内注射の有用性を検討したものだ。対象は「化学療法によるGrade1〜4の下痢の既往を持ち現在化学療法を受けている」、または「現在化学療法を受け下痢を経験している」147例。72例がオクトレオチド30mg群、75例が40mg群に無作為化された。いずれの群も、試験開始7〜14日後までに初回投与を受け、その後は28日(±5日)間隔で5回の投与を受けた。

 施行されている化学療法は両群とも、「5-FU+高用量ロイコボリン」が最も多く、次いで「イリノテカン+5-FU+ロイコボリン」だった。オクトレオチド30mg群、40mg群ともに投与前に比べGrade3以上の下痢は減少したが、両群間に差は無かった。また「下痢による医療機関受診」と「補液」も投与前に比べ減少し、この点に関しては40mg群の減少率が大きい傾向を示した。

 興味深いのは「治療満足度」で、「下痢減少に効果的・非常に効果的」と答えたのは30mg群の50%以上、40mgの50%弱だった。一方、STOP試験前に投与されていたロペラミド、ディフェノキシレートを「効果的・非常に効果的」と評価したのは、それぞれ16%と24%でしかなかった。

 STOP試験には対照群が設定されていなかったが、現在NCCTG(North Central Cancer Treatment Group)とRTOG(Radiation Therapy Oncology Group)によるプラセボ対照試験が進行中であり、「それらの結果から化学療法よる下痢に対するオクトレオチド徐放性製剤の有用性が明らかになるだろう」とS. Rosenoff氏は期待を寄せていた。

■ 訂正 ■
 目次を「皮下注」としましたが「筋注」に改めました。

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