2004.05.26

米胸部学会で報告、チオトロピウムがCOPDの急性増悪を有意に減少

 慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者1829人を対象とした大規模介入試験の結果、通常治療に長時間作用型抗コリン性気管支拡張薬のチオトロピウム(一般名)投与を追加した群はプラセボ投与追加群に対して、COPD急性増悪の発現回数が約14%、入院日数が約21%それぞれ有意に減少することが分かった。5月21日から26日にかけて米フロリダ州オーランドで開催されている米国胸部学会第100回国際会議で23日のミニシンポジウム「COPDの急性増悪」セッションで、米ミネソタ州ミネアポリス退役軍人医療センター肺疾患部のDennis Niewoehner氏らが報告した。日本ベーリンガーインゲルハイムとファイザーが25日に伝えたもの。

 試験は6カ月間の無作為化二重盲検群間比較プラセボ対照試験として、26カ所の退役軍人医療センターで1829人のCOPD患者に対し、他の気管支拡張薬や吸入ステロイド薬などの通常治療に加え、チオトロピウム投与とプラセボ投与を無作為割り付けした。

 その結果、チオトロピウム投与群では、プラセボ投与群に対し、急性増悪を発現した患者の割合が27.9%対32.3%(p=0.037)と有意に減少した。急性増悪による入院治療を受けた患者の割合も7.0%対9.5%(p=0.056)とわずかに有意ではないが、減少傾向を示した。また、患者1人当たりの年間の急性増悪回数は0.853回対1.051回(p=0.003)で約29%、患者1人当たりの年間の急性増悪日数も12.61日対15.96日(p<0.001)で約21%、それぞれ有意に減少した。

 チオトロピウムは1日1回吸入型でアセチルコリン受容体の結合を阻害し、副交感神経系の刺激による気管支収縮を抑制する。ドイツBoehringer-Ingelheim社が創製し、2002年6月にオランダとフィリピンで世界で初めて上市された。日本では2002年6月28日に日本ベーリンガーインゲルハイムが承認申請を行っている。発売後は同社とファイザーが共同でプロモーションを行う予定だ。

 日本ベーリンガーインゲルハイムのプレスリリースはこちらまで。(中沢真也)

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