2004.05.06

【SARS速報】 中国のSARS患者発生、感染源は国立ウイルス研内の複数個所の可能性

 世界保健機関(WHO)は5月5日、4月22日に明らかになった中国の北京と安徽省における重症急性呼吸器症候群(SARS)患者発生の感染源と推定される北京の国立ウイルス学研究所に関する調査の途中経過を発表、感染源は単独の操作ミスなどではなく、複数個所である可能性が高いことを明らかにした。

 WHOと中国の合同調査チームは4月30日と5月4日の2回にわたり、閉鎖中の国立ウイルス学研究所に完全装備で入って調査を実施した。その結果、感染源を特定できなかったものの、感染源は単独のものではなく、1回の操作ミスなどによって汚染が発生したものではないことが示唆されたとしている。調査は今後も継続される予定で、既に膨大なサンプルが採取され、香港のWHO協力SARS研究施設で分析が実施されている。

 WHOは発表文中で、SARSウイルス取り扱いの注意事項として、「生きたSARSウイルスはバイオセイフティレベル3(P3)施設で扱うことを強く推奨する」という異例の勧告を掲載した。名指しこそしていないが、今回のSARS感染が、同研究所全体における基本的な安全管理の不徹底で起きたことを暗に批判した外光儀礼上ぎりぎりの表現で、WHOの強いいらだちを示したものと言える。中国は、同研究所の全面的な管理体制見直しや改装を迫られたことになりそうだ。

 WHOのプレスリリースはこちらまで。(中沢真也)

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