2004.04.30

マカは、頭を良くする ラットの学習能力がアップすることを確認

 ホルモンバランスの乱れからくる月経不順や更年期障害の解消、疲労回復、精力アップなどに役立つと人気の薬用植物マカに、新たな効用があることがわかった。それは、学習能力を上げる作用だ。

 マカは、ペルーにある高度4000メートル級の高原で育つカブに似た根菜。現地では滋養強壮の民間薬として古くから使われてきた。日本ではサプリメントとして販売されており、乾燥粉末やエキス末が使われている。

 4月23日に東京・千駄ヶ谷で開催された「ペルー産ハーブ機能性解明研究第二回シンポジウム」(主催:トワ商事)で、近畿大学医学部衛生学教室の小川博講師が、同大学解剖学I教室の松尾拓哉講師らと共同で行った研究成果を発表した。
 
 それによると、4週齢のオスのラット20匹を2群に分け、1週間同じ餌(えさ)で育てたあと、5週齢から一方はマカエキス末(トワ商事製)を1〜2%混ぜた餌(マカ群)、もう一方はマカエキス末の入ってない餌(対照群)で飼育。10週齢時点から1日に4回、5日間連続で、見えにくい脱出台を設置した水槽の中を泳がせる「脱出テスト」を行い、脱出までの所要時間や軌跡を比較した。

 その結果、マカ群は対照群に比べ、3日目には「脱出テスト」の所要時間が短くなる傾向がみられた。4日目、5日目には、両者の差はほとんどなかった。

 また、マカ群は、脱出台までの最短経路を取るラットの数が、有意に多かった。

 さらに、11週齢時点で男性ホルモンの血清テストステロン量を測定したところ、マカ群は対照群の2.7倍という結果に。

 「テストステロン量の増加がラットの中枢神経系に働きかけて、学習能力を向上させるのではないか」と小川氏は分析する。

 なお、ラットに与えたマカエキス末の量を、感受性の差を考慮した上で人間に換算すると、「体重60kgの人で1日600mgか、それよりもっと少なくてもいい」と小川氏。

 一般的なサプリメントに配合されているマカエキス末の1日量200〜300mgでも、「効果を期待できると考えられる」(小川氏)。

 ただし、今回はオスのラットのみを用いた実験のため、「女性にも同じような効果があるかどうかは、なんともいえない」(小川氏)という。当面、メスのラットを用いた同様の実験を行う予定はないようだ。

 マカは、90年代後半にサプリメントとして日本に上陸したときには男性の精力アップ作用が注目されたが、最近はむしろ、女性のホルモン周期に関連した数々の不調(月経不順、更年期障害、不妊、便秘、冷え、肌荒れなど)の改善で注目を集めている。

 今回、学習能力アップを期待できることがわかってきたことで、新たなユーザー層を獲得できる可能性が出てきた。(小山千穂)

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