2004.04.18

【投稿】食の安全と需給バランス(2)

 『長寿社会』の新しいネットワーク作りを考える
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 「鶏(にわとり)が先か卵が先か」という堂々巡りのままで結論の出ない話になりがちだが、今回の「鳥SAAS騒動」はそう簡単には収まらない。鶏を使った料理には好き嫌いがあるが、比較的栄養価が高いせいもあるのか卵料理の方は誰もが口にしやすいようだ。そのため卵に問題があるとすれば相当のパニック状態になったであろう。しかしながら、目に見える形ではなかったことが幸いして生卵の値段に大幅な変化は見られない。一時的には鶏肉の値段のほうは乱高下していた。

 日経BP社のメルマガである「MEDWAVE target="_top">「方円の器
では次のように述べている。

“トリインフルエンザウイルスが猛威を振るっています。初期対応のまずさから、京都では、ウイルスの封じ込めに失敗した可能性が高まっています。3月5日、問題の農場がある船井郡丹波町の別の場所で新たな感染が確認されてしまいました。鶏や鶏卵の移動を制限するのは、トリインフルエンザウイルスを封じ込めるために欠かせないものです。”この後で船井会長の自殺という割り切れない事件があった。

 続いて次のように書かれている。“なぜ封じ込めなければならないのか。それは、ヒトからヒトに感染する新型インフルエンザの発生につながりうるからです。”もともと鳥の病気が人間には伝染らないという過信が問題を大きくしたことでもあり、食のリスクに関する様々な見解を見ても専門家はうろたえているばかりだという気がする。生態系をひっかき回して、合わなくなった帳尻を一般人に持ち込まれても対処する方法が分かるはずもない。新しい時代に新しい危険が生まれてきていると考えるべきだろう。

 最後に編集長の三和護さんが書いている内容には恐ろしいことが書かれている。“初期対応のまずさがヒトの間で流行するパンデミック(汎流行)のリスクを高めてしまうことを肝に銘ずるべきでしょう。”確かに隠そうとしたことで結果として問題の大きさだけでなく質の問題にまで発展してしまうからだ。「たられば」議論はしたくないが、京都の農場で鶏が次々に死んでいったことを早期に報告していたらどうなっていたかということは考えておく必要がある。これほどまでに深刻な問題にはならなかったかもしれない。

 官邸メルマガでの小泉首相のメッセージ(平成16年3月18日「ライオンハート」)には次のように記されている。“16日、鳥インフルエンザの緊急総合対策をまとめました。早期発見とまん延防止の対策を徹底して、病気が拡大しないように、生産者の方にもしっかり対応していただき、食の安全の確保に万全を期したいと思います。”おそらくは首相の本音が思わず見えた気がする。牛肉に始まった安全の問題は認識のズレもあって、深刻な事態になってしまった。豚肉にも影響を与えそうな気配である。

 突然テーマが変わるが先日わが家で春の摘み菜を料理することになった。ふきのとう、コゴミなどに交じってタラの芽も食材に選ばれていた。台所で水洗いしていた妻が大きな声で私を呼ぶ。そこには青く染まったタラの芽の煮汁のようなものがあった。採ったばかりのタラの芽を着色していたに違いない。国産のタラの芽ではなく中国産の表示があったという。誰かが中国に示唆して着色したタラの芽を作らせている。そのことを良しとする風潮が我が国にあることを認識することから始めなければなるまい。

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