2004.04.09

新シリーズ【パナケイア:若手医師のために】(3) 日経メディカル「ランキング」に見る研修病院の実力 総合大雄会病院、豊橋市民病院、札幌厚生病院、松下記念病院の姿



 日経メディカル「ランキング」に見る研修病院の実力、第3回目をお届けする。

 研修希望者と研修病院の組み合わせ決定制度である「マッチング」が6月から始まる。研修希望者が病院を選ぶ視点は、さまざまに違いない。その際に、日経メディカル「良い病院ランキング」から見えてくる病院の実像も、判断材料の一つになると考え、新シリーズパナケイア:若手医師のために】をスタートさせた。

 日経メディカルは、日本医療機能評価機構が2002年9月以降に認定を始めた「評価第4版方式」で受審・認定されている病院を対象にランキングを弾き出した(文末の「ランキング算出方法」参照)。

 新シリーズでは、この「評価第4版方式」で受審・認定されている病院から臨床研修指定病院をピックアップし紹介していく。第3回は、全体で18位の総合大雄会病院、20位の豊橋市民病院、21位の札幌厚生病院、30位の松下記念病院を紹介する。
 


■「患者の権利と安全の確保」で高評価
総合大雄会病院

 上の図をご覧いただきたい。今回の評価ランキングから、「総合」「病院組織の運営と地域における役割」「患者の権利と安全の確保」「療養環境と患者サービス」「診療の質の確保(ケアプロセス評価を含む)」「看護の適切な提供(ケアプロセ含む)」「病院運営管理の合理性」の7項目について、全体の平均を割り出し、その平均値を分母とし病院ごとの点数を分子とし計算しなおしたものだ。項目ごとの平均は「1」となる。これより高ければ、ランキングで上位にあることになる。

 総合大雄会病院の特徴は、「患者の権利と安全の確保」が「1.09」と高く、「病院組織の運営と地域における役割」の「1.08」ともども総合順位を上げる力となっている。

 研修希望者にとって気になる「診療の質の確保」は「1.04」、「看護の適切な提供」は「1.03」で総合平均を上回っている。ただし、「療養環境と患者サーービス」と「病院運営管理の合理性」が平均レベルを割っている点は注目点だろう。
 
 同病院の研修医募集については、「ホームページの人材募集」に詳しい(まだ2005年度の要綱などは掲載されていない)。

■「病院運営管理の合理性」が牽引
豊橋市民病院



 豊橋市民病院は、総合順位で20位。レーダー分析でみると、上位にある原動力は「病院運営管理の合理性」(1.07)にあることが分かる(図)。「患者の権利と安全の確保」も1.06と総合平均を上回っている。

 気になる点と言えば、「「看護の適切な提供」が「0.95」と平均を割っている点だろう。

 豊橋市民病院のホームページ(http://www.municipal-hospital.toyohashi.aichi.jp/)には、「臨床研修案内」がある。昨年度の案内が入手できる。

■「療養環境と患者サービス」が全体評価を上げる
札幌厚生病院



 総合順位21位の札幌厚生病院は、「療養環境と患者サービス」が「1.08」と抜きん出ており、これが全体評価を押し上げている。

 ただ、「患者の権利と安全の確保」が「0.95」で全体平均より低いのが課題だ。この項目が少なくとも全体平均より上回ってくれば、全体像も円に近くなり評価も高まるだろう。

 「診療の質の確保」は「1」で平均レベルだった。

 札幌厚生病院の研修情報は残念ながら、現在はホームページに見当たらない。

■総合評価は平均レベルを維持
松下記念病院



 
 総合30位の松下記念病院は、総合評価が平均レベルにある。「患者の権利と安全の確保」「病院組織の運営と地域おける役割」「病院運営管理の合理性」、そして「診療の質の確保」が平均を上回っている。

 平均を下回った「看護の適切な提供」と「療養環境と患者サービス」がさらに改善すれば上位に食い込んでいきそうだ。

 松下記念病院の研修情報も、残念ながら、現在はホームページに見当たらない。

 なお、このシリーズの前提となるランキングについては、関連トピックスをご参照ください。
(三和護)

■ ランキング算出方法 ■

 2003年12月末現在で、全国9239病院のうち1100病院が日本医療機能評価機構の認定を受けている。うち第4版の認定は162病院。そのうち12月末現在で同機構のホームページ上で評点を公開している「一般病院」と「複合病院」合わせて65施設を、今回のランキングの対象とした。

 評価第4版方式では6分野(「精神科に特有な病院機能」と「療養病床に特有な病院機能」の2分野を除く)で178の審査項目があり各5点満点。順位は、これらの評価項目の合計点に基づく。ただし、3次救急体制など該当しない病院が多数ある13項目については計算から除外した。「診療の質の確保」と「看護の適切な提供」のケアプロセスは病棟ごとに評価が行われるが、ランキング集計には、病棟の平均点を使用した。なお、再審査を受けた項目は、再審査の点数を採用した。

 同機構の第4版では、実際に病院で行われている診療行為を採点する「ケアプロセス評価」を取り入れているのが特徴の一つ。

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