2004.04.05

新シリーズ【パナケイア:若手医師のために】(2) 日経メディカル「ランキング」に見る研修病院の実力 日鋼記念病院、倉敷中央病院、国保旭中央病院の姿



 日経メディカル「ランキング」に見る研修病院の実力、第2回目をお届けする。

 研修希望者と研修病院の組み合わせ決定制度である「マッチング」が6月から始まる。研修希望者が病院を選ぶ視点は、さまざまに違いない。その際に、日経メディカル「良い病院ランキング」から見えてくる病院の実像も、判断材料の一つになると考え、新シリーズパナケイア:若手医師のために】をスタートさせた。

 日経メディカルは、日本医療機能評価機構が2002年9月以降に認定を始めた「評価第4版方式」で受審・認定されている病院を対象にランキングを弾き出した(文末の「ランキング算出方法」参照)。

 新シリーズでは、この「評価第4版方式」で受審・認定されている病院から臨床研修指定病院をピックアップし紹介していく。第2回は、全体で5位の日鋼記念病院、6位の倉敷中央病院、さらに9位の国保旭中央病院を取り上げたい。
 


■病院組織運営、運営管理の合理性で高評価
日鋼記念病院

 上の図をご覧いただきたい。今回の評価ランキングから、「総合」「病院組織の運営と地域における役割」「患者の権利と安全の確保」「療養環境と患者サービス」「診療の質の確保(ケアプロセス評価を含む)」「看護の適切な提供(ケアプロセ含む)」「病院運営管理の合理性」の7項目について、全体の平均を割り出し、その平均値を分母とし病院ごとの点数を分子とし計算しなおしたものだ。項目ごとの平均は「1」となる。これより高ければ、ランキングで上位にあることになる。

 日鋼記念病院の特徴は、「病院組織の運営と地域における役割」が「1.18」と高評価な点だ。「病院運営管理の合理性」も「1.14」と高く、この2項目が全体評価を引き上げる原動力となっている。

 研修希望者にとって気になる「診療の質の確保」は「1.09」でやはり高い評価だ。ただし、「看護の適切な提供」が「1」と平均レベルにある点は注目点だろう。
 
 同病院の研修医募集については、「募集・採用に詳しい(まだ2005年度の要綱などは掲載されていない)。

■「療養環境と患者サービス」が高い評価
倉敷中央病院



 倉敷中央病院は、総合順位で日鋼記念病院に次ぐ6位。レーダー分析でみると、上位にある原動力は「療養環境と患者サービス」にあることが分かる(図)。評価指数「1.16」は、これまで紹介した臨床研修病院の中で最も高い。

 「看護の適切な提供」が「1.1」、「診療の質の確保」が「1.09」と続いている。患者中心の診療、看護の姿勢が身を結んでいる証とも受け取れる。

 気になる点と言えば、「患者の権利と安全の確保」が「1.04」と上の3項目に比べると若干低く感じる当たりか。

 倉敷中央病院のホームページ(http://www.kchnet.or.jp/)には、「レジデント広場」がある。研修プログラムや、研修体験記/レジデントの1日、ジュニアレジデント公募試験などの情報が入手可能だ。

■「診療の質の確保」が全体評価上げる
国保旭中央病院



 総合順位9位とベスト10入りした国保旭中央病院は、「診療の質の確保」が「1.13」と高評価だった。これに「療養環境と患者サービス」の「1.09」が続く。

 ただ上記の図で分かるように、「看護の適切な提供」が「0.96」で全体平均より低いのが課題だ。この項目が少なくとも全体平均より上回ってくれば、全体像も円に近くなり、さらなる上位を狙える位置にはある。

 なお、国保旭中央病院の研修情報は、研修活動ホームに詳しい。

 ここで紹介したレーダー分析はあくまで相対評価でしかないが、病院の実力を確かめる上で役立つはずだ。

 なお、このシリーズの前提となるランキングについては、関連トピックスをご参照ください。
(三和護)

■ ランキング算出方法 ■

 2003年12月末現在で、全国9239病院のうち1100病院が日本医療機能評価機構の認定を受けている。うち第4版の認定は162病院。そのうち12月末現在で同機構のホームページ上で評点を公開している「一般病院」と「複合病院」合わせて65施設を、今回のランキングの対象とした。

 評価第4版方式では6分野(「精神科に特有な病院機能」と「療養病床に特有な病院機能」の2分野を除く)で178の審査項目があり各5点満点。順位は、これらの評価項目の合計点に基づく。ただし、3次救急体制など該当しない病院が多数ある13項目については計算から除外した。「診療の質の確保」と「看護の適切な提供」のケアプロセスは病棟ごとに評価が行われるが、ランキング集計には、病棟の平均点を使用した。なお、再審査を受けた項目は、再審査の点数を採用した。

 同機構の第4版では、実際に病院で行われている診療行為を採点する「ケアプロセス評価」を取り入れているのが特徴の一つ。

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