2004.04.01

植松・日医新会長に期待するもの

 日本医師会の新しい会長は、植松治雄・前大阪府医師会会長に決まった。この春退陣する坪井栄孝前会長が初めて日医の会長に立候補した8年前にも、植松氏は出馬直前までいきながら最終的には見送った経緯があり、その後も日医会長のイスに執念を見せていただけに、ようやく念願がかなった格好だ。

 植松氏については、年齢が72歳であることに加え、日医役員の経験がないことなど、医療界の内部から日医会長としての力量に疑問の声も挙がっていた。今回の会長選にあたり、公示直前に出馬を表明していた櫻井秀也・日本医師会常任理事および宮崎秀樹・自民党参議院議員と連合を組んだことも、それぞれの推薦母体である都道府県医師会の意見の相違などにより、行動の足かせにならないか不安がある。

 ところで、植松氏と言えばすぐに思い浮かぶのは、2001年秋、会長を務めていた大阪府医師会をはじめ、大阪の医療関係団体が、医療費の自己負担3割などに反対し、大阪城ホールで開催した1万人集会の時のことだ。高齢者を中心に会場に多くの市民がかけつけ、タレントの宮川花子を舞台に登場させる華やかなパフォーマンスを現場で見て、「医師会も変わりつつあるのかな」という印象を抱いた覚えがある。

 坪井前会長も、日医総研の設立や若手役員の抜擢など、日本医師会に新たな1ページを開いた存在だったと言える。念願の日医会長のイスに座ることになった植松氏にも、国民の参加や親しみやすさという点で、新しい日本医師会づくりへの取り組みを期待したい。
(井上俊明、日経ヘルスケア21

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