2004.03.30

【日本循環器学会速報】 電気的除細動抵抗性の致死性不整脈にニフェカラントが有効

 難治性の心室性不整脈に対してリドカインなどのNaチャネル遮断薬が効果を発揮しにくい場合、日本で利用できるIII群抗不整脈薬として、塩酸ニフェカラント(一般名)が有効であることが確かめられている。院外で心肺停止に至った難治性不整脈に対するニフェカラントの有効性を確かめたところ、入院率や24時間、1週間の生存率で他の治療に対して有意に好成績が得られた。27日の一般口演「Emergency Care」セッションで、横浜市立大学医学部附属市民総合医療センター高度救命救急センターの外山英志氏(写真)が報告した。

 外山氏らは2000年1月から2004年2月までの50カ月間に発生した内因性心肺停止症例1196例のうち、電気的除細動を3回施行しても無脈性心室頻拍・心室細動が収まらない105例を対象とした。平均年齢は65歳、80%が男性だった。

 これらの症例に対し、ニフェカラント使用群と非使用群に分け、同剤の有効性を確認した。両群を比較したところ、入院率と24時間生存率でニフェカラント群が有意に高いという結果が得られた。1週間生存率と退院率、社会復帰率では有意差は見られなかった。

 ただし、本研究の割り付けは前期、後期に分ける形で行っており、ランダム割り付けは実施していない。また、ニフェカラント使用群と非使用群で院外のバイスタンダーによる心肺蘇生実施率に有意な差があったため、心肺蘇生が実施されていない群について検討を行ったところ、成績は変わりなかったという。多変量解析により24時間生存率に寄与する因子を求めたところ、ニフェカラント使用は正の、年齢は負の有意な独立因子であることが判明したという。(中沢真也)

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