2004.03.19

FAO、高病原性トリインフルエンザ感染国の養鶏再開に慎重な対応求める

 国連の下部組織である世界食糧農業機関(FAO)はこのほど、高病原性トリインフルエンザ(H5N1)が流行した一部の国々で、特定の地域を「非汚染」地域に指定して養鶏の復活を図る動きに対し、流行再発を防ぐ厳重な防止措置が先決だとして、安易な再開を強く牽制した。

 FAOは、「トリインフルエンザとの闘いで進展があったのは事実だが、動物に症状が出ていなくてもウイルスが存在し続けているおそれがある」として、養鶏再開のためには「十分な予防措置」が必要と強調している。必要な措置としてFAOが挙げたのは、

1.ウイルスが分離されないことを確認するとともに、感染があった場所にワクチンを打っていない鶏(見張り動物)を置き、感染しないことを確認する。
2.鶏の移動と汚染された器材の存在を監視し、感染再発を防ぐ。
3.飼養する鶏と野鳥の接触を防ぐ。
4.厳重なサーベイランスを続け、流行の発生を監視する。
5.輸出を再開する場合、感染の発生がないことを海外の独立の専門家によって認証を受ける。

 さらにFAOは、「いくつかの国々は、国際社会に対して感染情報をきちんと提供すべきである」と異例の勧告を付記している。具体的な国名の明記を避けながらも、今回のアジアにおける高病原性トリインフルエンザ流行で、鶏などの輸出が重要産業になっているタイや中国に釘をさしたものと見られる。

 FAOのプレスリリースはこちらまで。(中沢真也)


■ 参考図書 ■

Information PR

ログインしていません

Close UpコンテンツPR

ログインしていません

もっと見る

人気記事ランキング

  1. 「金がないから検査はしたくない」への応え方 シリーズ◎岩岡秀明の糖尿病よろず相談所【藤沼康樹編】 FBシェア数:141
  2. さよならNEJM、そしてさよならFDA 池田正行の「氾濫する思考停止のワナ」 FBシェア数:4
  3. 「できるだけ安い薬を出して」と言われたら シリーズ◎岩岡秀明の糖尿病よろず相談所【藤沼康樹編】 FBシェア数:128
  4. 「どう逝きたいか」がリアルに伝わる文書を施設間で… ケーススタディー◎春日井市民病院「ACP相談員」 FBシェア数:27
  5. 「爪剥がし事件」で逆転無罪、正当な医療行為と認定 判例に学ぶ 医療トラブル回避術 FBシェア数:80
  6. 医師のあこがれ? 「ブラックカード」の魅力 Dr.Kの「医師のためのバリュー投資戦術」 FBシェア数:1
  7. 先輩たちが新人を退職に追い込んだ意外な理由 院長を悩ます職員トラブル大研究 FBシェア数:0
  8. 70歳男性。左下腹部痛、血便 日経メディクイズ●救急 FBシェア数:0
  9. インスリンの2回打ちって、もう古い? シリーズ◎岩岡秀明の糖尿病よろず相談所【藤沼康樹編】 FBシェア数:131
  10. アドバンス・ケア・プランニングはどう進める? インタビュー◎意思決定支援なしでは治療できない時代に FBシェア数:16