2004.03.12

心筋梗塞+糖尿病患者の死亡率、女性は最近8年間で44.5%の大幅減少

 米国流に言えば、グッドニュースとバッドニュースということになるだろうか。最近、心筋梗塞患者の入院死亡率は減少傾向にあり、特に女性の糖尿病+心筋梗塞の患者では、1994年から2002年までの8年間に44.5%減少した。しかし、糖尿病の有病率は同じ8年間に2割も増えている。3月8日に開催された特別口演「急性冠虚血症候群:増悪における糖尿病の影響」セッションで米Texas大学Southwestern医療センターのDarren McGuire氏(写真)が報告した。

 McGuire氏らの研究グループは、全米心筋梗塞登録機関(NRMI)に登録されている心筋梗塞患者のデータをもとに、心筋梗塞と糖尿病の関連を調べた。

 本調査によると、米国では心筋梗塞患者の糖尿病罹患率は近年増え続けており、1994年には25.5%だったのが2002年には30.8%になり、8年間で20.8%も増加していることが判明した。NRMIに登録されている心筋梗塞患者データ142万8596件のうち、糖尿病患者は41万223件にのぼる。非糖尿病者に占める女性の比率は37.3%であるのに対して、糖尿病患者に占める比率は46.5%と多い。

 1994年の入院時死亡率を見ると、男性の非糖尿病患者では9%強、男性の糖尿病患者では14%であるのに対し、女性では非糖尿病患者でも16%弱、糖尿病患者では18%に達していた。しかし、2002年までの8年間に死亡率は大きく減少した。8年間に順位は全く入れ替わっていないが、2002年には、最も少ない男性の非糖尿病患者の死亡率が約8%と8年間で1ポイント強しか減少していないのに対して、最も多い女性の糖尿病患者では6ポイント近く減少し、12%強になった。

 減少率で見ると、男性の非糖尿病患者では23.5%、男性の糖尿病患者では30.2%、女性の非糖尿病患者では34.2%であるのに対し、女性の糖尿病患者では、44.5%と半減に近い大幅な減少が得られている。こうした大幅な減少の理由についてMcGuire氏らは、エビデンスベースの治療導入による予後の改善などを挙げている。(中沢真也)

Information PR

ログインしていません

Close UpコンテンツPR

ログインしていません

もっと見る

人気記事ランキング

  1. 病室でトコジラミ発見!入院患者をどう守る? リポート◎患者への被害を寸前で防いだ信州大学病院の危機対応 FBシェア数:182
  2. 57歳男性。息切れ 日経メディクイズ●胸部X線 FBシェア数:0
  3. 心筋梗塞を自力で治療し搬送された看護師の話 薬師寺泰匡の「だから救急はおもしろいんよ」 FBシェア数:163
  4. 7%の減量で本当に脂肪肝が治るか検証してみた 記者の眼 FBシェア数:126
  5. 大人の自閉スペクトラム症は第二の新型うつ病? 宮岡等の「精神科医のひとりごと」 FBシェア数:156
  6. 新専門医制度、期待と不安の中で8400人が船出 特集◎走り出した新専門医制度《プロローグ》 FBシェア数:27
  7. 糖尿病治療のEvidence-Based Med… 糖尿病治療のエビデンス FBシェア数:51
  8. サブスペシャリティー専門医はどう取るの? 特集◎走り出した新専門医制度《どうなる?新制度-1》 FBシェア数:50
  9. 精神科単科病院を取り巻く差別の可視化 その死に誰が寄り添うか−精神科単科病院にて FBシェア数:53
  10. 患者さんの死で気づいた診療所の役割 うさコメント! FBシェア数:27
医師と医学研究者におすすめの英文校正