2004.03.12

【ACC2004速報】 スタチン+エジチミブでLDL-Cを平均23%減少:EASE試験

 腸内のコレステロール吸収を阻害する新タイプの高脂血症治療薬エジチミブをスタチンと併用する初の大規模臨床試験では、プラセボと比較してLDL-Cが平均23%減少するという成果が得られた。患者属性やスタチンの種類にかかわらず安定した効果が得られるので、臨床の場での使い勝手に期待がもてそうだ。3月10日のLate Breaking Clinical Trialセッションで、米Rochester大学医学歯学校のThomas Pearson氏(写真)が報告した。

 エジチミブ(一般名)は、小腸におけるコレステロールに吸収を阻害するユニークな薬剤で、2002年10月に米国医薬品食品局(FDA)が認可した。「スタチンとの併用によって、吸収と合成の両面からコレステロールの低下を促すと期待される」(Pearson氏)という。

 「EASE(ezetimibe added to statin therapy )」試験では、エジチミブとスタチンの併用によるLDL-Cの減少率とNCEP ATP IIIのLDL-C目標値の達成度をエンドポイントとして試験を実施した。

 試験の導入条件は、スタチン服用量が安定しており、NCEP ATP IIIのLDL-C目標値を達成していない者とし、3030人を1.現在服用しているスタチン+エゼチミブ10mg/日と、2.現在服用しているスタチン+プラセボに2:1で無作為割り付けした。試験は二重盲検で、試験期間は6週間とした。

 試験の結果、スタチン+エジチミブ投与群はスタチン+プラセボ投与群に対し、LDL-Cが平均23%減少した。NCEP ATP IIIの目標値達成比率についても、スタチン+プラセボ投与群では21%だったのに対し、スタチン+エジチミブ投与群では、達成率が3倍を上回る71%という好結果が得られた。エジチミブによるLDL-C減少率は、年齢、性別、人種、スタチンの種類に対してほぼ一定しており、現在の服用を変更する必要性が低いと見られる。ただし、シンバスタチンだけは減少率に明らかな量−反応関係が見られるが、最も少ない10mg投与で20%前後、最も多い80mg投与で30%前後の減少率が得られており、治療効果への影響は少ないと見られる。

 エジチミブはSchering-Plough社が創製した製剤で、日本を除く全世界ではMerck社が協同開発、共同販売の契約を結んでいる。日本ではシェリング・プラウが開発を進めており、第3相試験が実施されている。(中沢真也)

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