2004.03.11

埋め込み型除細動器治療で心不全患者の心停止死亡リスクが23%減少:SCD-HeFT試験

 心不全患者に対する埋め込み型除細動器(ICD)と抗不整脈薬アミオダロンの効果を検証した大規模臨床試験「SCD-HeFT(Sudden Cardiac Death in Heart Failure Trial)」の結果が報告され、ICDは総死亡リスクを減少させ、抗不整脈薬は効果なし、という結果が発表された。3月8日の口演Late Breaking Clinical Trialセッションで米Seattle心臓研究所のGust H. Bardy氏が報告した。

 SCD-HeFTでは中等度、重度の心不全があり、左心機能低下(EF値=35%以下)がある2521人を対象とした。これを3分の1ずつICD、抗不整脈薬、プラセボの3群に無作為に割り付けた。すべての患者は通常の心不全治療に用いられるACE阻害薬、β遮断薬、利尿薬、スタチン、アスピリンなどの投薬を含む標準的な治療を受けることができるようにした。一次エンドポイントは総死亡の相対リスクである。

 約5年間の追跡の結果、プラセボ群に対するアミオダロン群の相対リスクは1.06(0.86〜1.30)で有意差が得られなかった。これに対してICD群では相対リスクが0.77倍(0.62〜0.96)となり、プラセボ群に対して総死亡を23%有意に減少させた。

 Bardy氏は、「試験に参加した患者はACE阻害薬、ARB、β遮断薬、スタチンなどの投薬による適切な治療を受けている、ICD治療群ではその上でさらに死亡リスクが減少した形であり、有効性が確認された」としている。(中沢真也)

Information PR

ログインしていません

Close UpコンテンツPR

ログインしていません

もっと見る

人気記事ランキング

  1. 難治性皮膚潰瘍を再生医療で治す リポート◎大リーガー田中将大投手のケガも治したPRP療法とは? FBシェア数:11
  2. トイレにこそ、人間の尊厳がある Dr.西&Dr.宮森の「高齢者診療はエビデンスだけじゃいかんのです」 FBシェア数:470
  3. 輸液の入門書 医学書ソムリエ FBシェア数:0
  4. わいせつ容疑の外科医、初公判で無罪を主張 「乳腺科医のプライドにかけて無罪を主張します」 FBシェア数:568
  5. 医療者は認知症家族との暮らしが分からない 患者と医師の認識ギャップ考 FBシェア数:127
  6. 野菜食べてる? 村川裕二の「ほろよいの循環器病学」 FBシェア数:83
  7. 難治性慢性咳嗽にボツリヌスが効く!? Dr.倉原の呼吸器論文あれこれ FBシェア数:52
  8. 広がる安易な帝王切開、母体死亡率高まる危険性 国境なき医師団が見た世界の医療現場 FBシェア数:27
  9. 金属に対する生体吸収ステントの優位性示せず Lancet誌から FBシェア数:94
  10. 下血? 血便? 赤いの? 赤くないの? 薬師寺泰匡の「だから救急はおもしろいんよ」 FBシェア数:132