2004.03.09

肝腎排泄型ACE阻害薬は合併症のない微量アルブミン尿を改善する

 高血圧・脂質代謝障害を有さない微量アルブミン尿陽性例が肝腎排泄型ACE阻害薬とプラバスタチンを併用すると、顕性蛋白尿出現が有意に抑制されるが、それは主としてACE阻害薬に作用によることが大規模試験PREEVND-IT(Prevention of REnal and Vasucular ENdstage Disease Intervention Trial)のサブ解析で明らかになった。オランダUniversity of GroningenのFolkert W. Asselbergs氏らが3月7日のポスターセッション「Treatment of Atherosclerosis and Thrombosis」にて明らかにした。

 PREEVND-ITは、平均血圧130/76mmHg、総コレステロール値223mg/dlで微量アルブミン尿(平均22.9mg/日)を認める854例を、「肝腎排泄型ACE阻害薬ないしプラセボ」と「プラバスタチンないしプラセボ」に無作為割り付けした2×2デザインの無作為割り付け試験。微量アルブミン尿陽性例を対象とした大規模試験としてはきわめて低リスク例を対象としており、糖尿病合併例は3%弱のみである。また、心血管系イベント既往例は3.2%、循環器治療薬服用も4.8%だけだった。

 4年3カ月の追跡期間後、ACE阻害薬は心・腎血管系予後をプラセボに比べ有意に改善し、プラバスタチン群は予後に影響を与えないことが、昨年の米国心臓協会(AHA)にて報告されている。

 今回のサブスタディでは、ACE阻害薬、プラバスタチンが腎機能に及ぼす影響が検討された。その結果、ACE阻害薬群の尿中アルブミン排泄量(中央値)は、試験開始時に比べ24%有意に減少し、さらに、ACE阻害薬群の18.3%では、アルブミン排泄量が50%以上減少していた。一方、プラバスタチン群のアルブミン排泄量は増加も減少も認めず、脂質代謝正常例においてはニュートラルであることが明らかになった。

 しかし、ACE阻害薬群においても、61%の患者ではアルブミン排泄量が15mg/日以下には低下しておらず、このような早期からの積極的治療にもかかわらず、Asselbergs氏ら「多くの例が、ハイリスクにとどまっている」と注意を喚起していた。

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