2004.03.05

子どもの便秘に「こんにゃく芋サプリ」が効く 水溶性食物繊維「グルコマンナン」が寄与か

 米国とイタリアで行われたプラセボ(偽薬)対照試験で、こんにゃく芋から作ったサプリメントが、子どもの便秘解消に役立つことが分かった。

 こんにゃく芋サプリを4週間使うと、7割の子どもで、「ウンチの回数が増えた」「腹痛を起こさなくなった」などの効果が現れたという。研究結果は、米国小児科学会の学術誌であるPediatrics誌3月号に掲載された。

 便秘は、便の水分が少なくなって、すっきりウンチを出せなくなるもの。子どもの場合、いったん便秘状態になって「ウンチを出すのは痛い、つらい」と思い込んでしまうと、便秘がなかなか治らなくなる。

 大人だと食物繊維たっぷりの食事が便秘解消に役立つが、子どもでははっきりとした効果は確かめられていなかった。

 米Iowa大学とイタリアNaples大学の共同研究グループは、半年以上便秘に悩まされていて、トイレ訓練が済んでいる4歳以上の子ども46人を対象に、こんにゃく芋から作った食物繊維サプリメントの効果を調べる試験を実施。

 「プラセボ対照無作為化クロスオーバー試験」という厳密な方法で、こんにゃく芋サプリが便秘治療に役立つかどうかを調べた。

 試験では、こんにゃく芋サプリと、見かけはそっくりなプラセボの、2種類のカプセルを使用。くじ引きで子どもを無作為に、「まずプラセボを4週間、その後、こんにゃく芋サプリを4週間飲むグループ」と、「最初にこんにゃく芋サプリを4週間、その後、プラセボを4週間飲むグループ」に分けた。

 子どもや親、試験を行った医師には、子どもがどちらのグループに入ったかはわからないようにした。

 すると、どちらのグループに入った子どもも、こんにゃく芋サプリを飲んだ期間は、週当たりのウンチの回数が増え、腹痛などの便秘症状が改善した。

 また、この期間に親は、平均68%の子どもに何らかの便秘改善効果があったと評価した。

 一方、プラセボを飲んでいた期間の親の評価は、平均13%の子どもに改善効果がみられた、となった。

 こんにゃく芋の主成分は、「グルコマンナン」と呼ばれる食物繊維。この食物繊維は水に溶ける水溶性。水溶性の食物繊維は、腸の動きを良くすると同時に、腸の善玉細菌のえさになって腸内環境を整える効果がある。

 研究グループは、水溶性の食物繊維が持つこの“ダブル効果”が、子どもの便秘解消に役立ったのではないかと考えている。

 なお、こんにゃく芋を加工して「こんにゃく」にすると、グルコマンナンが水に溶けない形に変わるので、こんにゃくをそのまま食べても今回の試験と同じ効果は期待できない。

 摂取目安量は、1日に体重1kg当たり100mg。「グルコマンナン入りサプリメント」や「こんにゃく芋の粉」を水に溶かして飲んだり、食事に振り掛けると摂取しやすいだろう。

 この論文のタイトルは、「Fiber (Glucomannan) Is Beneficial in the Treatment of Childhood Constipation」。現在、全文をこちらで閲読できる(リンク先の運営次第で変更になることがあります。ご了承下さい)。(内山郁子)

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