2004.01.15

「朝の頭痛」はうつ病のサイン、欧州5カ国電話調査で判明

 朝起きた時から頭が痛い−−。そんな症状に悩まされている人には、うつ病があるケースが多いことが、欧州5カ国の共同電話調査から明らかになった。約2万人を調べたところ、13人に一人という高い割合で起床時の頭痛があることが判明。起床時に頭痛がある人では、うつ病や不安障害、不眠などが特に多かったという。調査結果は、米国医師会の学術誌であるArchives of Internal Medicine誌1月12日号で発表された。

 調査の対象は、英国、ドイツ、イタリア、ポルトガルとスペインに住む15歳以上の男女1万8980人。専門家が電話を掛けて、朝起きたときの頭痛の有無や頻度、精神・心理状態などについて、聞き取り調査を行った。

 その結果、1442人(7.6%)の人に、朝起きた時の頭痛があることが判明。1.3%の人は、毎朝、頭痛を起こしていた。朝に頭痛がある人のうち、28.5%は抑うつスコアと不安スコアの両方が「病気」と診断されるレベルで、21.3%は抑うつスコアのみが「病気」レベルに達していた。一方、朝に頭痛がない人では、うつ・不安障害が5.5%、うつ病のみが5.5%と、どちらも頭痛がある人より有意に少なかった。

 また、一般に「朝の頭痛は睡眠不足から起こる」と言われているが、不眠に悩む人の割合も朝に頭痛がある人で多かった(17.1%対6.9%)。このほか、朝起きられない、変な時間に眠くなるといった「サーカディアン・リズム障害」(20.0%対7.5%)や、睡眠時の呼吸障害(15.2%対7.5%)、高血圧(11.0%対7.2%)なども、朝に頭痛がある人で多いことがわかった。

 今回の調査結果が示すのは、100人に一人は毎朝頭痛を起こしており、「しばしば」「ときどき」と答えた人も含めると、13人に一人という高い割合で朝の頭痛に悩む人がいるということ。そして、朝に頭痛がある人では、4〜5人に一人がうつ病だということだ。この調査からは、うつ病が朝の頭痛の原因か結果かまではわからないが、何らかの関係があることは確か。朝から頭痛でゆううつ−−そんな人は、一度きちんと専門医に診てもらった方がいいかもしれない。

 この論文のタイトルは、「Prevalence and Risk Factors of Morning Headaches in the General Population」。アブストラクトは、こちらまで。(内山郁子)

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