2003.11.21

【専門記者の目】 花王ヘルシアのヒットに続け! 森永製菓とサントリーが“対抗商品”をコンビニで販売開始

 花王の緑茶飲料「ヘルシア」の大ヒットに続けとばかり、健康効果が高い茶飲料を、コンビニのみで販売する戦略を、森永製菓とサントリーが開始した。

 森永製菓は、食後の中性脂肪の上昇を抑える厚生労働省許可の特定保健用食品(トクホ)の茶飲料「インナー ティープラス」を2003年11月17日、近畿・中国地区2府9県のコンビニで販売を始めた。

 「インナー ティープラス」の有効成分は、家畜の血液から作られるグロビンたんぱく分解物。アミノ酸が4個結合したVVYPを含み、「食後の中性脂肪の上昇を抑える」機能が確認されている。2002年5月にトクホ表示許可を取得したヤクルト本社の清涼飲料「レネファ」や、エムジーファーマのトクホ飲料「ナップルドリンク」と粒状栄養補助商品「ナップルGD」などに配合されている機能性食品素材だ。

 グロビンたんぱく分解物を製造しているのはエムジーファーマ。阪急共栄物産の薬品事業部が2002年12月1日に独立して発足し、2003年1月8日にロート製薬の傘下に入った企業だ。

 一方、サントリーは、血液サラサラ効果が高いフランス海岸松樹皮ポリフェノール(フラバンジェノール)を配合した飲料「健康緑茶フラバン茶」を11月25日から、1都10県のコンビニで販売開始する。

 「フラバン茶」はフラバンジェノールを1本350mlに40mg配合した茶飲料。フランス海岸松樹皮ポリフェノールはフラバンジェノールとも呼ばれ、フランスでは血管防御作用がある医薬品成分として知られている。

 このフラバンジェノールは日本でも、健康効果の検証が進んでいる。血液をサラサラにし、血管の機能を高めることにより、冷え性や肩凝り、むくみを改善する効果、肝臓の機能を高めて中性脂肪を下げる効果、筋トレの効果を高める効果が確認されている。摂取目安量は1日40mgだ。

 トクホを取得したか否かの違いはあるが、両商品とも、健康効果を人間で確認した“効果の確かな”飲料だ。そのため、従来品より高い価格設定をしている。インナー ティープラスは200ml入りで200円、フラバン茶は350ml入りで160円だ。

 しっかりした健康効果を期待できるだけに高い価格設定が可能になり、定価販売が原則のコンビニも利益率を高くとれる。両者の思惑が一致するため、高価格の健康飲料のコンビニ販売が増えているといえる。

 きっかけとなる成功例は、2003年5月末から発売されている花王のトクホ茶飲料「ヘルシア緑茶」。1都8県のコンビニだけの限定販売だが、4カ月で60億円を超えるヒット商品になっている。350ml入り180円という高価格設定にもかかわらず、「体脂肪が気になる方に適する」というトクホ表示と、“くせになる苦味”が、大ヒットに結びついたといえる。

 花王が作った新しい勝ちパターンに、森永製菓とサントリーが乗れるかどうか。しばらくは目が離せない。(河田孝雄)


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