2003.11.13

AHAの病院支援プログラム実施で治療の男女差を1年で解消

 AHAは、心臓発作患者の再発症リスクを低減する院内体制を構築するための教育プログラム「Get With The Guidelines」を個々の医療機関に提供している。このプログラムを導入した全米123の病院では、導入開始時にあった治療適用の男女差がわずか1年で解消されたことが判明した。11月10日のポスターセッション「Heart Failure: Can It Be Prevented? 」で、米Massachusetts州PittsfieldのBerkshire医療センターのGray Ellrodt氏が発表した。

 Get With The Guidelinesは、本来は適切な退院支援を実現する病院システムを構築するための教育プログラムだが、Ellrodt氏らの研究グループは、本プログラムを導入することで治療プログラム適用の男女差の解消にも有効ではないかという仮説を立てた。

 この仮説を検証するため、プログラムを導入している全米123の医療機関のプログラム対象患者2万7825人について、ACE阻害剤、アスピリン、βブロッカー、禁煙カウンセリング、脂質代謝管理の5つの再発症予防治療における受療率の男女差を調査し、導入時と、開始後第4四半期(9〜12カ月後)の変化を確認した。

 その結果、開始時には、アスピリン(男性94.8%、女性90.6%)、βブロッカー(男性80.8%、77.2%)、脂質代謝管理(男性70.0%、女性60.8%)の三つで有意な男女差があったが、開始後第4四半期には、5種類の治療すべてにおいて有意な男女差は見られなくなっていた。しかも、男性のACE阻害剤治療(開始時64.8%、第4四半期67.5%)を除く男女すべての治療項目で、開始時に比べ第4四半期に治療適用率が有意に増加しており、1年以内と極めて短期間に治療における男女差を解消できたことが分かった。

 Get With The Guidelinesは、退院プロトコールや看護マップなどを含む総合的な院内体制改善プログラムで、急性期医療機関で心疾患で入院した患者の再発症を予防する2次予防に関するガイドラインを臨床現場に適用することを目指している。現在では全米で400以上の医療機関が採用しているという。

 Get With The Guidelinesの詳細については、こちらまで。(中沢真也)

Information PR

ログインしていません

Close UpコンテンツPR

ログインしていません

もっと見る

人気記事ランキング

  1. 検査キットに振り回されるインフルエンザ診断 薬師寺泰匡の「だから救急はおもしろいんよ」 FBシェア数:362
  2. DNAR指示は「治療不要」という意味ではない 日本集中治療医学会倫理委員会委員長の丸藤哲氏に聞く FBシェア数:1049
  3. 「名門」を出てもその先は自分次第 木川英の「救急クリニック24時」 FBシェア数:176
  4. 認知症ではないと診断した患者が事故を起こしたら医… プライマリケア医のための認知症診療講座 FBシェア数:202
  5. 人をイライラさせる学会ホームページを撲滅せよ 裴 英洙の「今のままでいいんですか?」 FBシェア数:111
  6. 卒後10年、初の転勤で病院院長に着任しました 中山祐次郎の「切って縫うニュース」 FBシェア数:427
  7. インフルエンザ脳症が58例に、6人死亡 インフルエンザ診療Next:トピックス FBシェア数:363
  8. 致死的な重症呼吸不全を救う人工肺「ECMO」 トレンド◎インフルエンザによる肺炎の救命率向上も FBシェア数:486
  9. 降圧治療で本当に120mmHgを目指しますか? 医師1000人に聞きました FBシェア数:6
  10. 死ぬレベルの疑義照会 vs 帰りたい患者 原崎大作の「今日の薬局業務日誌」 FBシェア数:256