2003.10.09

【サプリメント】 ダイエット成分のカルニチン、2004年の大ヒット狙う CoQ10も配合、お得感を演出

 カルニチンが来年、ヒットしそうだ。

■写真1:「食品開発展2003」での日清ファルマのブース。CoQ10やカルニチンの展示に注目が集まった。

 カルニチンは、米国でも人気のダイエット・サプリメント用の成分。日本では、胃腸障害対策の医薬品成分として使われてきたが、2002年12月の食薬区分改正で、食品としても利用できるようになり、カルニチン配合のサプリメントが相次ぎ登場している。

 「食品開発展2003」(10月7日〜9日東京ビッグサイトで開催)と「Diet&Beauty Fair2003」(同6日〜8日)でも、カルニチンの原料供給メーカーのブース(写真1)が人気を集め、カルニチン・サプリメントの販売会社が開催するセミナーは、満席で立ち見も出るほど(写真2)の注目を集めた。

 アミノ酸の一種であるカルニチンは、脂肪を燃焼するのに必須の体内成分。細胞内のミトコンドリアに脂肪を運び込む働きを持つ。100gのラム肉に80mg、同じく牛ヒレ肉に60mgなど肉の赤身に多く、野菜には含まれていない。ただし、一般的なサプリメントに含まれる100mgのカルニチンを肉から取るとすると、同時に脂肪やコレステロールをとることになり、カロリーも多くなりがち。

■写真2:「Diet&Beauty Fair2003」でファミリーケアが行うセミナーを聞く人々。

 サプリメントとしてカルニチンを摂取し、その後に運動すれば体脂肪を減らす効果を期待できる。海外ではカルニチン・サプリメントはダイエット向けを中心に、持久力向上を目指すアスリートにも利用される定番商品になっている。

 世界最大の原料供給メーカー、ロンザ(本社スイス)の日本法人ロンザジャパン(東京都中央区)微生物工学受託事業部部長の王堂哲氏は、「日本国内では、すでに数十社に原料の供給を行っている」と話す。今年から来年にかけ、カルニチン・サプリメントの商品化ラッシュが予想される。

 また、日本独特の商品開発トレンドとして、「相乗効果を期待できるコエンザイムQ10(CoQ10)を一緒に配合するケースが多い」(王堂氏)という。動物実験などで、カルニチンとCoQ10を一緒にのむと、より高い効果を期待できるとする結果が出ている。

 実際、原料供給と末端商品の販売をともに行う日清ファルマ(東京都千代田区)は今年8月、カルニチン(100mg)とCoQ10(30mg)を配合した「ルクヤン キューテンドリンク」(50ml×10本、3200円)を発売している。

 セミナーで会場が満席だったファミリーケア(大阪市中央区)社長の浦西利治氏は、「年末には、500mgのカルニチンと100mgのCoQ10を配合したドリンクを発売したい。値段は50ml×10本で6000〜7000円」と開発計画を語る。

 今回、サプリメント成分として使われるカルニチンは化学合成したものだが、牛肉から抽出した天然のカルニチンを含有する成分(牛肉抽出物)を供給してきた伊藤ハムは、機能性食品と医薬品を扱う子会社、伊藤ライフサイエンス(茨城県守谷市)を10月1日に発足させ、二つの原料をともに販売する。

■写真3:伊藤ライフサイエンスのブース。合成と天然のカルニチン素材について解説。

 「BSE(牛海綿状脳症)問題によるイメージダウンの影響で、天然の牛肉抽出物の需要は合成カルニチンに置き換わるかと思っていたが、そうでもない。合成カルニチンが食品として使えるようになってから、牛肉抽出物への引き合いも増えている」と伊藤ライフサイエンス機能食品部の関口健主任研究員。展示会では両方の素材を紹介、牛肉抽出物を使ったサプリメントを展示していた(写真3)。

 BSE問題の再燃が懸念されるものの、合成品より天然成分を好む傾向にある消費者の志向に合わせた商品開発を進める向きも多いようだ。今後も続々と、カルニチン配合商品が登場しそうだ。(小山千穂)


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