2003.09.24

【体力医学会速報】 トウガラシで、筋肉代謝の上昇が少なくとも2時間半以上続く

 カイエンペッパー(トウガラシ)は交感神経系の活動を活発にし、それが筋肉(骨格筋)代謝を促進すると言われている。しかし、交感神経系の活動は摂取後30分間程度で収まってしまうが、筋肉代謝の上昇は少なくとも2時間半以上続くことが分かった。9月19日のポスターセッション「代謝、栄養」で東京医科大学衛生学公衆衛生学教室の上田千穂子氏が報告した。

 上田氏らの研究グループでは、健康な男女9人(男性5人、女性4人、27〜35歳)に対して、二重盲検クロスオーバー試験によってカイエンペッパーの効果を確認した。早朝空腹時にカプセルに入ったカイエンペッパー、またはプラセボ(パプリカ)の粉末1gを投与し、150分間にわたって、骨格筋の酸素消費量、肺酸素消費量交感神経系活動度などを測定した。

 その結果、カイエンペッパー投与群では、心拍変動のスペクトル解析によって分析した交感神経系の活動レベルは摂取後15分後に最大値に達し、その後急速に低下して45分後には平常レベルに戻った。15分後、30分後の時点で有意な上昇が見られた。プラセボ投与群では上昇は見られなかった。

 一方、筋酸素消費量は、カイエンペッパー投与後15分から有意に増加し、その後ほぼ同レベルで測定時間の150分間にわたって有意な増加が続いた。増加は摂取前に比べ、最大で16%(120分後)だった。筋血流量も同様な増加を示した。また、全身代謝を表す肺酸素摂取量も15分後から有意に増加し、30分後には摂取前に比べて9%増加し、その後ゆるやかに低下しながら、150分間にわたり、増加した状態が続いた。プラセボ摂取群ではどの指標にも変化が見られなかったという。

 トウガラシ摂取は長時間にわたって軽い筋トレを続けるのと似た効果があることになる。ダイエットや冷え性改善などにトウガラシが効く根拠の一つとも言えそうだ。(中沢真也)

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