2003.08.08

糖尿病が疑われる人は約1620万人、実態調査による試算

 厚生労働省が8月6日に発表した糖尿病実態調査速報によると、糖尿病が強く疑われるか、または可能性が否定できない人は、わが国で推計1620万人にも上ることがわかった。さらに、糖尿病が強く疑われる人でも、41.9%は治療を受けていないことが判明した。

 この実態調査は、2002年11月に行われた国民栄養調査に応じた20歳以上の成人1万67人のうち、糖尿病実態調査に回答した5792人を対象としたもの。「糖尿病が強く疑われる人」とは、ヘモグロビンA1c(HbA1c)値が6.1%以上または現在糖尿病治療中の場合で、「糖尿病の可能性が否定できない人」とは、HbA1cが5.6〜6.1%の場合を指している。

 調査結果によると、全体の10.6%が「糖尿病の可能性を否定できない」、9.0%が「強く疑われる」場合に当てはまった。これを2002年10月1日の推計人口に乗じると、「強く疑われる」が約740万人、「可能性を否定できない」が約880万人の、計約1620万人が該当すると試算できた。

 糖尿病に関する知識を尋ねたところ、「糖尿病の人には、血圧の高い人が多い」ことを正しいと回答した人は40.5%と最も低く、「食生活と運動習慣は、糖尿病の予防に効果がある」は正しいと回答した人が93.8%と最も高かった。また、大半がテレビやラジオを通して糖尿病の予防や治療に関する知識を得ていた。

 「心臓病や脳卒中にかかっていると言われたり、治療を受けたことがある」と回答したのは、糖尿病が強く疑われる人の23.7%、糖尿病の可能性を否定できない人の15.3%だった。一方、HbA1c値が5.6%以下で糖尿病の疑いが無い人では9.2%と、これらの人々よりも低かった。

 厚労省では、年齢別の集計結果など、さらに詳細な解析をしてから、今年度内に「平成14年糖尿病実態調査報告書」として公表する予定だ。今回の速報に関する厚生労働省のプレス・リリースはこちら、前回の平成9年糖尿病実態調査については、健康日本21ホームページのこちらまで。(土田絢子、日経メディカル

Information PR

ログインしていません

Close UpコンテンツPR

ログインしていません

もっと見る

人気記事ランキング

  1. 国が本腰「かぜに抗菌薬を使うな!」 リポート◎外来におけるかぜ患者への対応示す「手引き」登場 FBシェア数:1641
  2. 【詳報】成人肺炎診療ガイドライン2017発表 学会トピック◎第57回日本呼吸器学会学術講演会 FBシェア数:160
  3. PETやSPECTの結果から認知症診断は可能か? プライマリケア医のための認知症診療講座 FBシェア数:106
  4. 海外での日本人の死亡原因、最多76%が◯◯ 薬師寺泰匡の「だから救急はおもしろいんよ」 FBシェア数:33
  5. 「ACOS」は本当に必要な疾患概念なのか? 倉原優の「こちら呼吸器病棟」 FBシェア数:61
  6. 無症候性甲状腺機能低下にレボチロキシンは不要 NEJM誌から FBシェア数:1
  7. 急性気管支炎、6割もの医師が「抗菌薬処方」 医師3642人に聞く、かぜ症候群への対応(その1) FBシェア数:183
  8. こう見えて医局制度肯定派の筆者が語る「居場所」論 研修医のための人生ライフ向上塾! FBシェア数:10
  9. 混ぜるな危険、ロラゼパムとロフラゼプ 原崎大作の「今日の薬局業務日誌」 FBシェア数:168
  10. 群大学長「今後も信頼の回復に努めていきたい」 学会トピック◎第117回日本外科学会定期学術集会 FBシェア数:48