2003.08.05

睡眠時無呼吸症候群(すいみんじむこきゅうしょうこうぐん)

 新幹線の運転士の居眠り運転などをきっかけに、睡眠時無呼吸症候群(sleep apnea syndrome;SAS)が注目されています。放っておくと高血圧や心不全などを引き起こす場合もあるといわれており、早めに適切な治療を受けることが大切です。==== 監修:赤柴恒人(日本大学第一内科助教授)

■どのような症状が現れますか。

 SASは、睡眠中に上気道(喉の部分)が頻回に閉塞する病気で、中高年の肥満の男性に多く見られます。肥満者は非肥満者に比べて気道が狭く、仰向けに寝ると舌の付け根が上気道を塞いでさらに狭くなります。肥満でなくても、顎が小さいなど骨格的な要因で上気道が狭い人もいます。夜間の大きないびきや10秒間以上続く無呼吸、昼間の異常な眠気などがSASの特徴です。患者さんの中には、夜間に十分寝ていると思っており、昼間の眠気が睡眠障害に起因していることに気付いていない人も少なくありません。一泊入院をして睡眠中の無呼吸の回数などを測定し、SASか否かを診断します。

■治療法について教えてください。

 上気道狭窄・閉塞を防ぐために、肥満者では減量が必須です。仰向けではなく横向きの姿勢で寝ることも有効です。寝酒や睡眠薬の服用は、上気道狭窄・閉塞を増強するため避けましょう。

 保険適用外ですが、マウスピースを装着する治療法もあります。症状が強い場合は、鼻マスク(CPAP)を使います。鼻から喉に一定の圧の空気を送り気道の閉塞を防ぐ方法で、睡眠中のいびきと無呼吸がほぼ完全に防止できます。無呼吸による低酸素血症も防げるため、高血圧などの改善も期待できます。

 なお、扁桃腺が大きいなど上気道に器質的疾患があれば耳鼻科による外科治療も考慮します。



======================================

医師の方へ

 「睡眠時無呼吸症候群」の患者指導のポイントを解説した記事「患者指導ノート」は、こちら(pdfファイル)からご覧いただけます。患者さんにお渡しいただける「患者さんのページ」(pdfファイル)もあります。ご活用ください。

======================================

Information PR

ログインしていません

Close UpコンテンツPR

ログインしていません

もっと見る

人気記事ランキング

  1. ズバリ!up to date問題の出題のヤマはこ… 総合内科専門医試験 「一発合格」への道 FBシェア数:39
  2. 診療拒否が違法か否かを判断する「3つの要素」 裁判官が語る医療訴訟の実像 FBシェア数:143
  3. 大阪北部で地震発生! 救急医の1日 薬師寺泰匡の「だから救急はおもしろいんよ」 FBシェア数:175
  4. 85歳の癌患者に標準治療を行いますか? リポート◎高齢癌患者の治療適否は予後とQOLへの影響で判断 FBシェア数:147
  5. 某球団の熱烈ファンを狙った医師採用戦略 裴 英洙の「今のままでいいんですか?」 FBシェア数:212
  6. 50歳男性、夜中の意識障害、痙攣 日経メディクイズ●心電図 FBシェア数:0
  7. 食べられない高齢者にはこう介入する Dr.西&Dr.宮森の「高齢者診療はエビデンスだけじゃいかんのです」 FBシェア数:174
  8. 患者トラブルの背後に隠れていた「虐待」 なにわのトラブルバスターの「患者トラブル解決術」 FBシェア数:55
  9. プライマリ・ケア連合学会が成人までカバーしたワク… 学会トピック◎第9回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会 FBシェア数:107
  10. 身体障害を克服して信玄に仕えた 山本勘助 病と歴史への招待 FBシェア数:1
医師と医学研究者におすすめの英文校正