2003.08.05

注意欠陥/多動性障害(ADHD)(ちゅういけっかん/たどうせいしょうがい)

 注意欠陥/多動性障害(attention-deficit hyperactivity disorder;ADHD)とは、注意を集中・持続することが難しく、多動性や衝動性の行動が現れる状態のことです。全児童の2〜5%ほどに見られますが、早期の治療で社会生活に適応することは十分可能です。==== 監修:宮尾益知(国立成育医療センター発達心理科医長)

■どんな症状がいつごろから現れますか。

 ADHDの症状は、3〜4歳、遅くとも7歳ごろまでに現れます。最も目立つのは多動性(手足を終始そわそわ動かす、教室でよく席を離れる、静かに遊べないなど)ですが、7歳ぐらいを境に徐々に目立たなくなり、不注意(物事を順序立てて考えられない、物忘れしやすいなど)や衝動性(質問が終わる前に出し抜けに答える、順番が待てないなど)が主に見られるようになります。

 ご両親のしつけや育て方が直接の原因になるわけではなく、ADHDのお子さんの約8割はご家族に同様の症状を持った方がいるといわれています。妊娠中の飲酒や喫煙、未熟児だったかなども一因として考えられています。

■家庭での注意点を教えてください。

 日常生活を工夫して症状を改善することは可能です。まず、お子さんがあれこれ考えなくても行動できるよう、1日の予定などは具体的に紙に書いて壁に張りましょう。

 おもちゃや洋服の整理をする際は細かく分けず、大きな箱を用意するなど大まかな
形で片付けさせてください。時間に気を配ることが苦手であれば、タイマーを使って時間の感覚を覚えさせることも有効です。

 それでも生活に支障が生じる場合は薬を使った治療もあるので、主治医に相談してみてください。ADHDのお子さんでは、問題行動が目立ってしまいがちですが、良いことをしたときにご両親が十分褒めてあげることも大切です。



出典:患者さんのページ(日経メディカル2003年4月号)

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医師の方へ

 「注意欠陥/多動性障害(ADHD)」の患者指導のポイントを解説した記事「患者指導ノート」は、こちら(pdfファイル)からご覧いただけます。患者さんにお渡しいただける「患者さんのページ」(pdfファイル)もあります。ご活用ください。

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