2003.07.15

“フケ症”向けの抗真菌薬に初のローション剤が登場

 ヤンセンファーマは7月14日、抗真菌薬「ニゾラール」(一般名:ケトコナゾール)のローション製剤を発売した。頭部のフケなどを特徴とする脂漏性皮膚炎に、唯一適応を持つ外用抗真菌薬で、既存のステロイド・ローション剤とのシェア争いが激化しそうだ。

 脂漏性皮膚炎は乳児や中高年男性に多い疾患で、中高年男性の場合、発症部位は頭部が大半を占め、初期症状としてフケ(鱗屑)の増加がみられる。皮脂分泌は男性ホルモンにより促進されるが、分泌された皮脂を皮膚の常在菌が分解する際、皮膚に炎症を起こすことで、表皮のターンオーバー(細胞が角化して表面からはがれ、細胞が入れ替わること)が早まるために生じる症状だ。

 発症に関わる皮膚常在菌の一つが、真菌(カビ)の一種であるマラセチア菌(malassezia furfur)。ケトコナゾールは脂漏性皮膚炎に対する効能を持つ唯一の抗真菌薬だが、これまではクリーム剤しかなく、毛髪に付着するため頭皮には使いにくかった。

 ローション製剤の適応症はクリーム剤と同じ(白癬、皮膚カンジダ症、癜風と脂漏性皮膚炎)で、薬価も2%1gが63.10円と同一。脂漏性皮膚炎の治療には、抗炎症作用を持つ外用副腎皮質ホルモン剤(ステロイド)のローション製剤もよく使われるが、薬価は1g(1ml)が11.90〜49.70円とやや安い。

 速効性はあるが対症療法であるステロイド剤と、効果発現に時間はかかるが原因療法である抗真菌薬、さらに医師の処方が不要な医薬部外品(抗真菌薬の硝酸ミコナゾールを配合したシャンプー)と治療の選択の幅が広がる中、何が主流となるかに今後注目が集まりそうだ。

 この件に関するヤンセンファーマのニュース・リリースは、こちらまで。同社は今年6月、フケと脂漏性皮膚炎に関する情報サイトを開設、一般向けの情報提供も行っている。(内山郁子)

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