2003.06.26

骨髄移植による血管再生療法、高度先進医療に初承認

 厚生労働省の中央社会保険医療協議会は6月25日、骨髄細胞移植による血管再生療法を高度先進医療として承認することを了承した。これは、骨髄細胞を利用した再生医療として初めて。7月1日から実施される。

 今回、承認されるのは、関西医科大学、久留米大学、自治医科大学が、2002年夏に申請した患者自身の骨髄細胞を移植する治療法。閉塞性動脈硬化症(ASO)あるいはバージャー病が対象となる。従来の治療法で効果のみられない場合で、虚血の程度を示すFontaine分類が3度もしくは4度の患者が対象となる。

 申請の根拠となった臨床研究は、ASOやバージャー病患者を対象とした「TACT」(Trial for Therapeutic Angiogenesis Using Transplantation)試験(関連トピックス参照)。病変部位が一側性の20人には骨髄単核細胞によるオープンラベルのプラセボ対照試験(対側に生理食塩水を注射)、両側性の25人には骨髄単核細胞と末梢血単核細胞の治療効果を比較する無作為化二重盲検試験に参加してもらい、1.ASO患者の7割、バージャー病患者のほぼ全例が治療に反応、2.骨髄単核細胞の方が末梢血単核細胞より治療効果が高い−−などのデータが得られた(Lancet;360,427,2002)。

 日本にはASO患者が100万〜400万人いると考えられており、大半は薬物治療などで対処が可能なものの、毎年1万人程度は足や指の切断を余儀なくされており、血管再生療法の潜在的なニーズは高いとみられている。

 高度先進医療に関しては、厚生労働省ホームページのこちらまで。

■ 参考トピックス ■
◆ 2003.3.31 単核細胞自家移植による血管新生療法、年内にも高度先進医療に
◆ 2002.4.26 いよいよ臨床応用への扉を開く「組織・器官の再生医学」
◆ 2002.4.25 臨床応用が始まった骨髄幹細胞の自家移植による血管新生療法

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