2003.06.12

【再掲】女性の長生きは加齢が遅いから?  老眼の進行、男性より3〜6歳遅いことが判明

 歳をとるといわゆる老眼が進み。目の調節力が落ちていく。しかし、女性では、男性に比べて老眼の進み方がかなり遅いことが明らかになった。6月に東京・有明で開催された日本抗加齢医学会で、東京慈恵会医科大学眼科の高橋洋子氏が報告した。
 
 高橋氏らの研究グループは、2002年に視力矯正相談などで訪れた健常中高年者68人136眼について、アコモドメーターと呼ばれる測定器を使用して目の調節力を測定し、男女差を比較した。対象は近視以外に眼疾患がなく、視力に関係する食事や代替補完療法を実施していない男性82眼、女性54眼で、平均年齢は46歳である。

 年代別の平均調節力を求めたところ、40〜44歳では男性が4.5Dだったのに対し、女性は5.8D、45〜49歳では男性1.6Dに対して女性は3.2D、50〜54歳では男性1.3Dに対して女性は2.4D、55歳以上では男性1.3Dに対して女性は1.0Dとなり、40〜54歳で有意に女性の調節力が大きかった。逆に、ほぼ同等の調節力を発揮する年齢を比較すると、女性の45歳は男性の42歳に、女性の50歳は男性の44歳に相当した。閉経前の年齢層では、女性の方が3〜6歳、男性よりも老眼の進行が遅いことが判明した。

 高橋氏によれば、こうした研究は国内では1919年と1961年、海外でも1919年に報告されているだけで他には見当たらないという。年代間で比較すると、1919年と1961年の45歳以上では1961年のデータの方が老眼の進行が5〜10歳遅く、平均寿命の伸びとの関連が示唆された。共同演者で東京歯科大学眼科教授の坪田一男氏は、「女性は加齢の進行自体が遅いという可能性を示す興味深いデータだと考えている」とコメントした。(中沢真也)

■ 訂正 ■
高橋洋子氏の肩書きに誤記がありました。正しくは東京慈恵会医科大学眼科でした。

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