2003.05.09

【SARS速報】  厚労省、疑い例含め全例のコロナウイルス検査実施を決定

 厚生労働省は5月8日、重症急性呼吸器症候群(SARS)の対策専門委員会を開き、SARSの「疑い例」に対しても全例、コロナウイルス検査を実施し、結果が陽性なら、「可能性例」に引き上げることを決めた。検査は任意だが、費用は公費でまかなわれる。

 コロナウイルスの検査としては、当面PCR検査とウイルス分離を実施する。検査の結果のうち、一つでも陽性であれば、疑い例から可能性例に引き上げる。逆に検査結果がすべて陰性だったとしても、変更(引き下げ)はしない。

 検査は地方衛生研究所か国立感染症研究所で実施する。検査のうち、PCR検査はBSLレベル2で、ウイルス分離はBSL3レベルで行う。検体は、ウイルス分離用として、咽頭ぬぐい液、喀痰などの上気道検体、尿、便、抗体検査用として血清を採取し、送付することになった。

 今回の改訂は、WHOが5月1日付けで症例定義を改訂したことを受けて開催されたものだが、WHOの症例定義で規定されている症例定義の中途変更(症例の再定義)については、議論が先送りになっている。このため、検査の結果、コロナウイルス陽性になった疑い例で、結果が出た時は患者がすっかり回復していた場合、可能性例として入院するべきか、といった想定が不十分のままであり、今後、自治体や医療機関などで混乱が起こる可能性もありそうだ。(中沢真也)

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