2003.04.17

FDAがシンバスタチンに、心筋梗塞や脳卒中リスク減少効果などのラベル表示許可

 米国食品医薬品局(FDA)は4月16日、シンバスタチン(商品名:Zocor)について、心筋梗塞や脳卒中のリスクを減らし、バイパス手術や血管形成術の必要性を減らす効果があるとするラベル表示を許可した。これは、2万人以上を対象に行った大規模試験、「Heart Protection Study 」(HPS)の結果を受けたもの。Zocorは1991年に、抗コレステロール薬としてFDAの認可を得ている。

 HPSでは、心臓病や糖尿病、末梢性動脈疾患の既往があったり、また脳卒中やその他脳血管疾患の病歴がある男女、合わせて2万536人の被験者を対象に、プラセボ対照二重盲検試験を行った。投与群には、シンバスタチン1日40mgを投与した。試験開始時の被験者の平均年齢は64歳、LDL(低比重リポ蛋白)-C値の平均は131mg/dlで、平均追跡期間は5年だった。

 その結果、シンバスタチン投与によって、冠動脈性心疾患による死亡リスクが18%、死に至らない心筋梗塞の発症リスクが38%、それぞれ減少した。また、脳卒中の発症リスクは25%減り、冠動脈または冠動脈以外の血管再生術を行う必要性は、それぞれ30%と16%減ったという。

 中でも、糖尿病や末梢性血管疾患、脳血管疾患はあるものの、心臓病の徴候が見られない人についても、シンバスタチン投与が有用であった点は重要だという。

 なお、シンバスタチンの投与量は、患者の特性や治療目的に合わせて、1日5〜80mgの間にすべきだとしている。

 Zocorの製造元は、米Merck and Co社(ニュージャージー州Whitehouse Station)。詳しくは、FDAによるニュース・リリースまで。(當麻 あづさ、医療ジャーナリスト)

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