2003.03.20

【日本呼吸器学会速報】 寝たきり高齢者へのBCGワクチンで肺炎発症の予防に効果

 寝たきり高齢者へのBCGワクチン接種により、肺炎発症の予防が可能になりそうだ。3月15日の一般口演「肺感染症12−肺炎球菌/ワクチン」で、東北大学老年呼吸器内科の大類孝氏(写真)が発表した。

 大類氏らは、高齢者介護施設に入所中でADLが低下した高齢者155人を対象とし、まずツベルクリン反応を行い、その結果に基づいて、陽性者(PT群)と陰性群にわけた。さらに、陰性群を無作為にBCG接種群および非接種群(NT群)に振り分けた。BCG接種群については、接種4週間後に再びツベルクリン反応を行い、陽転者を同定(CT群)、その後2年間に渡りそれぞれの群における肺炎およびその合併症の有無、入院率、生命予後などを追跡した。

 その結果、新たな肺炎の発生は、NT群では44例中19例(42%)に確認された。一方、CT群では41例中6例(15%)、PT群では67例中9例(13%)に確認されただけで、特にCT群ではNT群に比べて、肺炎の発症率が有意に抑制された(p=0.03)。

 これらの結果から研究グループは、「BCG接種は寝たきり高齢者において、肺炎予防効果があることが明らかにされた」と結論付けている。


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◆市中肺炎診療の実態調査2003

 MedWaveは今年も「市中肺炎診療の実態調査」を実施致します。本調査は、医療現場の第一線で活躍されている先生方に、外来で遭遇する肺炎(市中肺炎)の診療方針や考え方、抗菌薬の処方経験、市中肺炎診療に関する情報ニーズなどをお伺いし、市中肺炎診療の実態を明らかにすることを目的としております。調査結果は後日、MedWave等で紹介する予定です。ご多忙のところ恐縮ですが、何卒ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
◇アンケート画面は以下です。
http://webres.nikkeibp.co.jp/user/MW203122.html
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