2003.03.17

【日本呼吸器学会速報】 市中肺炎397例もとに学会ガイドラインを検証

 今年の学会でも、日本呼吸器学会が2000年に発表したガイドライン「成人市中肺炎診療の基本的考え方」を検証する発表が相次いだ。市立甲府病院と山梨大学第二内科の研究チームは、市中肺炎397例を対象に検討。ガイドラインが示す重要度と基礎疾患の有無が在院日数と相関することを確認した。3月14日のポスターセッションで発表した。

 対象は、2000年10月1日から2002年9月末日までの2年間に、市立甲府病院内科でガイドラインに沿って診療した市中肺炎397例(平均年齢61.4歳)。男性が250例(平均年齢63.9歳)、女性が147例(平均年齢57.2歳)。

 起炎菌の同定は、喀痰培養、血清抗体価(マイコプラズマはCF法、クラミジアやニューモニエはELISA法)で測定した。また必要に応じて、血液、胸水培養やレジオネラ抗原測定も実施した。

 その結果、起炎菌が判明したのは247例(判明率62%)で、不明が150例(同38%)だった。判明した例では、細菌性が155例(62%)、非定型65例(26%)、混在性29例(12%)だった。

 検出菌は、肺炎球菌が76例で最も多く、クラミジア47例、マイコプラズマ45例、肺炎桿菌30例、黄色ブドウ球菌29例、インフルエンザ菌28例が続いた。年齢別では、64歳以下ではマイコプラズマ34.4%、肺炎球菌28%、クラミジア12%の順に多く、65歳以上では肺炎球菌25%、クラミジア20%、黄色ブドウ球菌18.4%の順に頻度が高かった。

 重症度別でみた場合、全体では軽症184例、中等症105例、重症108例で、軽症が比較的多かった。外来と入院別では、外来治療が軽症65、中等症8、重症0、入院治療が軽症119例、中等症97例、重症108例という割合だった。

 在院日数と重症度、基礎疾患の有無などの関連をみたところ、重症ほど在院日数が長く、また基礎疾患がある場合は基礎疾患がない場合より、やはり在院日数が長い傾向が見られたという。これらのことから発表者らは、ガイドライン「成人市中肺炎診療の基本的考え方」は、診療現場において有用であると結論付けている。


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◆市中肺炎診療の実態調査2003

 MedWaveは今年も「市中肺炎診療の実態調査」を実施致します。本調査は、医療現場の第一線で活躍されている先生方に、外来で遭遇する肺炎(市中肺炎)の診療方針や考え方、抗菌薬の処方経験、市中肺炎診療に関する情報ニーズなどをお伺いし、市中肺炎診療の実態を明らかにすることを目的としております。調査結果は後日、MedWave等で紹介する予定です。ご多忙のところ恐縮ですが、何卒ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
◇アンケート画面は以下です。
http://webres.nikkeibp.co.jp/user/MW203122.html
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