2003.03.16

【日本呼吸器学会速報】 6週間の呼吸リハビリテーションがCOPDの急性増悪を予防

 6週間12セッションの呼吸リハビリテーションに、COPD患者の急性増悪を予防する効果があることが明らかになった。平均2.5年の追跡期間で、呼吸リハの前後で急性増悪の発症回数を比較したところ、リハ後は半数以下にまで低下したという。研究結果は、順天堂大学呼吸器内科の植木純氏らが、3月14日のワークショップ4「慢性呼吸不全の総合的アプローチ:COPDの急性増悪を回避するための戦略」で報告した。

 順天堂医院では1998年から、COPD患者を対象とする包括的プログラムの前向き検討を開始。禁煙、薬物療法、短期入院下での包括的心臓リハビリテーションなどに加え、外来での包括的な呼吸リハビリテーションを実施してきた。この介入では、6分間歩行距離の延長や生活の質(QOL)の改善など種々の短期的な効果が認められているが、今回は急性増悪の予防という観点で解析を行った。

 対象患者は31人で全員が男性、平均年齢は67歳、努力性呼気の1秒量は1.03l。重症度はGOLDのステージ分類で2Bが55%、3が26%と、中等症〜重症の患者が8割を占める。一人を除き全員に高血圧、前立腺肥大、癌、不整脈など何らかの合併症があった。

 呼吸リハは週2回6週間の計12セッション。1セッションは90分間で、患者教育(栄養指導含む)と理学療法・運動療法を45分ずつ行った。その後、1〜3カ月おきに外来を受診、4〜6カ月おきにコーディネーター(看護師)と面談するほか、患者には療養日誌をつけてもらい、病状の変化を追跡した。平均追跡期間は2.5年。

 その結果、包括的な呼吸リハを受ける前は、31人中11人が計13回急性増悪発作をおこしていたのに対し、リハ後の急性増悪発作は4人が計5回と、人数・回数ともに大幅に減少したことが判明。呼吸器関連疾患による死亡や入院は、リハ後には1例もなかった。

 以上から植木氏は「追加試験で厳密な効果を確認する必要はあるが、こうした包括的な呼吸リハビリテーションで、COPDの急性増悪が予防でき、患者の予後を改善し得ることが示唆された」と結論。ただし、リハ前だけでなくリハ後も、およそ8割で感染症への罹患が急性増悪発作の引き金になっていたことから、感染症予防にも併せて取り組むべきだと述べた。

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◆市中肺炎診療の実態調査2003

 MedWaveは今年も「市中肺炎診療の実態調査」を実施致します。本調査は、医療現場の第一線で活躍されている先生方に、外来で遭遇する肺炎(市中肺炎)の診療方針や考え方、抗菌薬の処方経験、市中肺炎診療に関する情報ニーズなどをお伺いし、市中肺炎診療の実態を明らかにすることを目的としております。調査結果は後日、MedWave等で紹介する予定です。ご多忙のところ恐縮ですが、何卒ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
◇アンケート画面は以下です。
http://webres.nikkeibp.co.jp/user/MW203122.html
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