2003.02.28

シェーグレン症候群、口腔乾燥症状の改善薬で副作用の出現に注意が必要

 難病のシェーグレン症候群の治療薬として登場した塩酸セビメリン水和物を使用する際には、副作用の出現に強く注意を払う必要がある――。日本歯科大学新潟歯学部口腔外科学第2講座の戸谷収二氏らのグループは、2月21日から開催された日本歯科薬物療法学会でこんな研究結果を発表した。

 シェーグレン症候群は膠原病の一種で、唾液や涙が出にくくなり口腔内や眼球表面が乾燥する。治療は自己免疫状態の改善とともに各症状への対症療法が中心となり、口腔乾燥症状の改善に対しては塩酸セビメリン水和物を主成分とする薬剤(商品名:エポザックカプセル、サリグレンカプセル)が日本では2001年9月に発売されている。

 戸谷氏らのグループは、16人のシェーグレン症候群患者(男1人、女15人)に対して、原則として1日3回、1回当たり30ミリグラムの塩酸セビメリン水和物を投与して経過を観察した。投与期間は最短で2日、最長で42週だった。その結果、9人が頭痛、吐き気、多汗、頻尿などの症状を訴えた。

 9人のうち二人は経過観察の結果、症状が和らぎそのまま投与を継続し、二人は1日当たりの投与量を60ミリグラム、あるいは30ミリグラムに減量して投与を継続した。また、残り5人のうち二人は投与量を減量したが副作用症状が改善せず投与を中止、3人は投与を開始して間もない段階で中止した。

 唾液分泌量を計測するサクソンテストや自覚症状などから有効性を評価した結果では、16人のうち6人が「極めて有用」、3人が「有用」、二人が「やや有用」、5人が「有用でない」と判定された。

 戸谷氏は「塩酸セビメリンがシェーグレン症候群に対して有用であることは間違いないが、患者が副作用を訴える割合が高いため初回の内服時に副作用についてよく説明をしておくことが投与の際のポイントとなる。副作用が軽度であれば、投与量を減らすなどして副作用を抑えながら治療を継続できることもある」と指摘している。(河野修己、医療局開発)

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