2003.01.29

「心疾患中等度リスク者には高感度CRP検査を」、AHAとCDCが勧告

 米国心臓協会(AHA)と米国疾病対策センター(CDC)は1月28日、心血管疾患の中等度リスク者に対し、代表的な炎症マーカーであるC反応性蛋白(CRP)の高感度検査を実施するよう推奨する共同声明を発表した。声明文は、AHAの学術誌であるCirculation誌1月28日号に掲載された。

 この声明は、昨年3月にAHAとCDCが共同で開催した、心血管疾患における炎症マーカーの臨床応用に関するワークショップでの議論に基づくもの。将来の心血管疾患発症リスクが中等度と見積もられる患者に対し、より正確なリスク判定を行うために、炎症マーカー検査を行うよう勧告がなされた。

 測定すべき炎症マーカーとしては、血清アミロイドA(SAA)や白血球数、フィブリノーゲンなど様々なマーカーが俎上に上ったが、十分な臨床的エビデンスがあるのは高感度CRPのみとの結論になった。

 CRP値の心血管疾患リスク判定上の閾値については、1.0mg/dl未満を「低リスク」、1.0〜3.0mg/lを「中等リスク」、3.0mg/lを超える場合を「高リスク」と規定。高リスク者の冠動脈疾患10年発症率は低リスク者のおよそ2倍と見積もれるという。

 CRP値の測定はおよそ2週間隔で2回行い、その平均値を用いる。ただし、測定値が10mg/lを超える場合は、何らかの感染症の影響が考えられるため、測定値を捨て適切な期間後に再測定を行うべきとした。また、CRP値の単位については「mg/l」のみを用いるべきとしている。

 なお声明文では、炎症マーカー検査は血圧測定や血清脂質検査などのようにルーチンに実施する検査ではないことが強調されている。また、治療方針を決める上では有用だが、治療効果判定マーカーとしての意義は未確定と注記されている。

 この声明文のタイトルは、「Markers of Inflammation and Cardiovascular Disease: Application to Clinical and Public Health Practice: A Statement for Healthcare Professionals From the Centers for Disease Control and Prevention and the American Heart Association」。現在、全文をこちらで閲読できる(リンク先の運営次第で変更になることがあります。ご了承下さい)。この件に関するAHAのニュース・リリースは、こちらまで。

Information PR

ログインしていません

Close UpコンテンツPR

ログインしていません

もっと見る

人気記事ランキング

  1. 医師国家試験を解答するAIの正体教えます トレンド◎人工知能が医療現場にやってくる FBシェア数:129
  2. その開業話、本当に進めても大丈夫ですか? その開業、本当に大丈夫ですか? FBシェア数:19
  3. 清掃中に生じた精巣痛の原因は? 山中克郎の「八ヶ岳から吹く風」 FBシェア数:32
  4. 「教えるプロ」に学ぶ、下部消化管内視鏡検査 薬師寺泰匡の「だから救急はおもしろいんよ」 FBシェア数:2
  5. 脳梗塞に対するt-PA投与をiPhone使って判… トレンド◎日本初の保険適用アプリ「Join」、入院日数・医療費減にも効果 FBシェア数:348
  6. 向精神薬になったデパス、処方はどうする? トレンド◎ベンゾジアゼピン系薬の安易な処方に警鐘 FBシェア数:1300
  7. 燃え尽きる前に、やるべきことは1つ! 研修医のための人生ライフ向上塾! FBシェア数:0
  8. 男性医師は何歳で結婚すべきか、ゆるく考えた 独身外科医のこじらせ恋愛論 FBシェア数:201
  9. デパス向精神薬指定の根拠とは Interview FBシェア数:148
  10. 天才は、扱う人間を格付けする意味で罪作り!? 松原好之の「子どもを医学部に入れよう!」 FBシェア数:0