2002.12.12
中外製薬、週1回投与タイプのインターフェロン製剤を輸入申請
中外製薬は12月11日、ポリエチレングリコール(PEG)で架橋して血中半減期を長くし、抗原性を低下させたインターフェロンα-2a(IFNα-2a)製剤(欧米での商品名:Pegasys)の輸入承認申請を、11月18日に行ったと発表した。適応症はC型慢性肝炎で、投与開始時は連日、その後も週3日の頻回投与が必要な従来のIFNα製剤と比べ、週1回の投与で済む点が特徴。同社は2003〜2004年の承認を見込んでいる。
国内で行った臨床試験では、従来のIFNαよりウイルス学的な治療効果が優れており、特に、IFNαが効きにくいとされるウイルス型(ジェノタイプ1b)や高ウイルス量症例でも有効性が認められたという。安全性面でも、発熱などインフルエンザ様症状の発現頻度が低下したと同社は発表している。
今回の輸入承認申請は単独投与に関するものだが、中外製薬では、昨年11月にスピード承認された抗ウイルス薬のリバビリン(関連トピックス参照)との併用試験も行っており、現在第3相の段階。PEG化IFNでは、シェリング・プラウもIFNα-2bのPEG化製剤(欧米での商品名:Peg-Intron)について日本で第3相試験を進めており、リバビリンとの併用投与での承認申請を予定している。
■関連トピックス■
◆ 2002.9.11 IFNαのリバビリン併用療法で脳出血、添付文書を改訂