2002.11.25

トリプタン無効例、非典型的な所見を有する症例に多い傾向

 トリプタン無効例は非典型的な所見を有する症例に多い傾向にあるようだ。寺本神経内科クリニックの寺本純氏(写真)が、2日目のパネルディスかション「トリプタン治療の最前線」で発表した。

 寺本氏は、トリプタンには反応しない症例の特徴を探るため、2001年8月31日から2002年6月30日までを調査期間とし、スマトリプタン錠を処方した352例を対象に検討した。

 352例の内訳は、男性93例、女性259例。16歳から67歳まで幅があり、平均年齢は40.5±11.3歳だった。このうち、スマトリプタン錠100mgの経口投与でも無効であったのは21例(男性1例、女性20例)あった。この21例に対しては、ゾルミトリプタン錠を投与し、5mg(2錠)でも効果を認めなかった12症例を最終的な検討対象とした。すべて女性で、年齢は20歳から67歳。平均年齢は45.1±16.7歳。

 対象とした病像について片頭痛の確定診断に至った臨床所見を再検討し、国際頭痛学会の診断基準には挙げられていないが、これまでの臨床経験症例に平均的に認められている所見についても調査した。治療としては、トリプタン以外の薬剤での効果と成績についても調べた。

 その結果、病型は前兆を伴う片頭痛が4例、前兆を伴わない片頭痛が8例あった。国際基準以外の点では、発症年齢が15歳以下での発症が7例で、平均発症年齢が16.2歳と若かった。家族歴については、母親に類似の頭痛を認めたのが2例、父親に認めたのが3例(1例は両親にみられた)で、ほかでは家族歴が確認でず(不明が2例)、家族歴が少ない傾向がうかがえた。合併症では、緊張型頭痛、不眠症、過呼吸症候群、潰瘍性大腸炎、耳鳴りがそれぞれ1例あり、「心身医学的な関与も否定できなかった」(寺本氏)。治療面では、エルゴタミン錠が5例で有効で、他の症例もほとんどがNSAIDsなどで小康を保っていた。

 これらの結果から寺本氏は、「片頭痛として非典型的な所見を有する症例にトリプタン無効例が多い印象を受けた」とまとめた。

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