2002.11.25

重症睡眠時無呼吸症候群で3割強に頭痛の訴え

 23日午前中にB会場で行われたセッション「症候性頭痛」では、臨床上留意すべきと思われる症例報告が相次いだ。獨協医科大学の研究グループは、重症睡眠時無呼吸症候群にみられる頭痛について報告。重症睡眠時無呼吸症候群では3割強に頭痛の訴えがあること、起床後頭痛が大多数だったこと、性状は緊張型頭痛であること−−などを指摘した。神経内科の宮本雅之氏が発表した。

 調査期間は、2001年1月1日から2002年6月30日。同病院に入院した重症睡眠時無呼吸症候群の患者27例。男性25例、女性2例。年齢は47.6±11.7。BMIは31.0±4.8kg/m2。眠気を評価するEpworth Sleepiness Scale(ESS)は、11.6±3.9だった。

 頭痛の有無や性状、睡眠の習慣については、問診票で行い、日中の眠気については、ESSで評価した。神経学的診察、耳鼻科的診察も実施。起床時の動脈血ガス分析、頭部規格撮影(側面)と頭部MRIも実施した。また全例にポリソムノグラフィも施行した。

 調査の結果、10例に頭痛の症状があり、特に起床後頭痛が目立った。性状は個人差があったが、1.両側性、特定の疼痛部位はない、2.頭重感(非拍動痛)、鈍痛、倦怠感、寝不足感、3.持続時間が約10分から約2時間、4.頭痛の原因となる頭蓋内の器質的疾患がない、5.ADLに障害はなく、鎮痛薬を常用する人もいない−−などの特徴があった。

 頭痛の有無と患者背景には、特に違いは認めなかった。睡眠時無呼吸障害指標と頭痛の有無にも、両群で特に差がなかった。ただし、睡眠習慣と頭痛の有無には差がみられた。熟睡感がないとする患者は、頭痛があった10例の80.0%で、頭痛がなかった17例では29.4%でしかなかった(p<0.05)。また日中の眠気は、頭痛のあった10例ではESSが14.3±3.4で、一方の頭痛のなかった17例ではESSが10.1±3.3だった(p<0.05)。 

 宮本氏は、重症睡眠時無呼吸症候群と頭痛に関する文献も調査したところ、重症睡眠時無呼吸症候群で起床後頭痛があったのは18%から58%と幅があった。宮本氏らの今回の調査結果もこの範囲に入るものだ。重症睡眠時無呼吸症候群での頭痛発症要因については宮本氏らは、今回の調査では有志差がなかったが「夜間の高炭酸ガス血症や鼻呼吸障害も関与している可能性がある」とみている。


Information PR

ログインしていません

Close UpコンテンツPR

ログインしていません

もっと見る

人気記事ランキング

  1. これだけは知っておきたい「改正道路交通法」 プライマリケア医のための認知症診療講座 FBシェア数:40
  2. 「ネットは仕事に悪影響」と電カル未導入の病院 日経ヘルスケアon the web FBシェア数:62
  3. 往診に行ったら仏壇をチェック!? Dr.西&Dr.宮森の「高齢者診療はエビデンスだけじゃいかんのです」 FBシェア数:151
  4. 1日で299人、悪夢のような銃創ラッシュ 国境なき医師団が見た世界の医療現場 FBシェア数:70
  5. 意外と知らない看取りの手順 平方眞の「看取りの技術」 FBシェア数:66
  6. 安易な食物除去はNG、湿疹の管理も忘れずに インタビュー◎「食物アレルギー診療ガイドライン」改訂のポイント FBシェア数:537
  7. 超高層老人ホーム、救命はどうなる? 薬師寺泰匡の「だから救急はおもしろいんよ」 FBシェア数:275
  8. 「気流制限がない」気腫肺、見過ごされている潜在的… Dr.倉原の呼吸器論文あれこれ FBシェア数:3
  9. 「25分」のカンファレンス準備時間が「0分」に リポート◎京大病院が進めるICT業務効率化(2) FBシェア数:268
  10. ミトコンドリア移植で遺伝病を予防できるか? NEJM誌から FBシェア数:44