2002.10.23

NHBPEPが高血圧1次予防ガイドラインを改訂、「食事パターンの改善」と「カリウム摂取」を新たに推奨

 米国高血圧教育プログラム(NHBPEP)はこのほど、1993年に発表した「高血圧の1次予防ガイドライン」を改訂した。従来の4本柱である「減塩、節酒、減量、運動」に加え、新たに「食事パターンの改善」と「カリウムの適正量摂取」を高血圧の1次予防策として推奨するもの。小児期からの介入の重要性も初めて明記された。改訂ガイドラインは、Journal of American Medical Association(JAMA)誌10月16日号に掲載された。

 NHBPEPは、米国国立衛生研究所(NIH)の下部機関である米国心肺血液研究所(NHLBI)の関連組織。今回発表された改訂ガイドラインは、米国厚生省(HHS)が2000年に発表した国民健康増進10カ年計画、「Healthy People 2010」に反映される。

 他のガイドライン同様、今回のガイドライン改訂に当たっても、旧ガイドライン発表後に報告された新たなエビデンスに関する網羅的な検討が行われた。なかでも今改訂に最も大きな影響を与えたのは、一連の「DASH」(Dietary Approaches to Stop Hypertension)研究だ(NEJM;336,1117,1997、NEJM;344,3,2001)。

 「DASH」研究で介入に用いられた食事パターン(DASHダイエット)が、新ガイドラインで「推奨すべき食事パターン」として採用された。野菜と果物を豊富に含み、脂質(特に不飽和脂肪酸)が少ない食事が推奨されている。また、もう一つの新推奨項目である「カリウムの適正量摂取」に関しては、正常血圧者を対象とした介入試験12件のメタ分析(JAMA;277,1624,1997)が根拠になった。

 一方、米国で高血圧の予防を期待して摂取されることが多い、魚油(不飽和脂肪酸)やカルシウムについては、「降圧効果はごくわずか」と結論。朝鮮人参やイチョウ葉エキスなどのハーブ系サプリメントについても「降圧効果に関する臨床研究はほとんど行われていない」と注意を促している。

 このガイドラインのタイトルは、「Primary Prevention of Hypertension :Clinical and Public Health Advisory From the National High Blood Pressure Education Program」。アブストラクトは、こちらまで。

Information PR

ログインしていません

Close UpコンテンツPR

ログインしていません

もっと見る

人気記事ランキング

  1. 医師国家試験を解答するAIの正体教えます トレンド◎人工知能が医療現場にやってくる FBシェア数:129
  2. その開業話、本当に進めても大丈夫ですか? その開業、本当に大丈夫ですか? FBシェア数:19
  3. 清掃中に生じた精巣痛の原因は? 山中克郎の「八ヶ岳から吹く風」 FBシェア数:32
  4. 「教えるプロ」に学ぶ、下部消化管内視鏡検査 薬師寺泰匡の「だから救急はおもしろいんよ」 FBシェア数:2
  5. 脳梗塞に対するt-PA投与をiPhone使って判… トレンド◎日本初の保険適用アプリ「Join」、入院日数・医療費減にも効果 FBシェア数:348
  6. 向精神薬になったデパス、処方はどうする? トレンド◎ベンゾジアゼピン系薬の安易な処方に警鐘 FBシェア数:1300
  7. 燃え尽きる前に、やるべきことは1つ! 研修医のための人生ライフ向上塾! FBシェア数:0
  8. 男性医師は何歳で結婚すべきか、ゆるく考えた 独身外科医のこじらせ恋愛論 FBシェア数:201
  9. デパス向精神薬指定の根拠とは Interview FBシェア数:148
  10. 天才は、扱う人間を格付けする意味で罪作り!? 松原好之の「子どもを医学部に入れよう!」 FBシェア数:0