2002.10.15

【日本高血圧学会速報】 ブレスローの七つの健康習慣、あてはまる項目が多いほど実は高血圧

 「ブレスローの七つの健康習慣」はLester Breslow氏が30年前に提唱したもので、1997年版厚生白書で紹介されるなど、日本でもよく知られている健康標語だ。しかし、その七つの習慣を実践している人ほど、実は血圧が高かったことを、東京慈恵会医科大学健康医学センターの和田高士氏が10月11日、日本高血圧学会総会のポスターセッションで発表した。

 ブレスローの七つの健康習慣は、実施項目が多いほど疾患に罹患しにくく、寿命が長いとの結果が1973年に発表された後、しばしば利用されるようになった。その健康習慣の項目とは、1.喫煙をしない、2.過度の飲酒をしない、3.定期的に激しい運動をする、4.適正体重を保つ、5.適正な睡眠を取る、6.毎日朝食を食べる、7.不必要な間食をしない−−の七つ。

 和田氏は、この標語が適切かどうかを確認する目的で、2001年に同センターで人間ドックを受診した人を対象に検証を行った。高血圧を治療中の人を除いた6975人(男5166人、女1809人、平均年齢46.8歳)の問診および測定結果を基に、分析を実施した。なお、ブレスローの七つの健康指標の数値的な定義については、1.は喫煙本数が0本、2.は1日当たり3合相当未満、4.は体脂肪指数(BMI)が18.5〜24.9、5.は7〜8時間の睡眠を取る、とした。

 約7000人のデータを分析したところ、実行数七つを基準とすると、実行数が少ない人ほど、収縮期血圧も拡張期血圧も有意に低くなることが示された(p<0.05)。なお、それぞれの実行数において、年齢層に特に偏りはなかった。血圧値は、すべて実行している七つの群(296人)は収縮期が121.9mmHg、拡張期が76.6mmHg、一方、一つの群(107人)は順に114.9mmHg、72.5mmHgだった(実行数が0だった人は5人と極端に少なかったため、統計処理に含めていない)。

 和田氏は、「ブレスローの七つの健康習慣は、米国人のデータを基にしており、しかも30年前のもの。今回の結果をみると、少なくとも日本人の高血圧予防では、適切な健康標語とは言えないのではないか」と語った。健康標語として、よく用いられているものだけに、高脂血症や糖尿病などでの結果が注目される。


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