2002.07.18

AHA、心血管疾患・脳卒中の1次予防ガイドラインを改定

 米国心臓協会(AHA)は7月16日、心血管疾患・脳卒中の1次予防ガイドラインを発表した。1997年に発表した「Guide to the Primary Prevention of Cardiovascular Deseases」を改定したもので、1次予防の対象に脳卒中を含めたことと、危険因子の評価に関する指針を提示した点が特徴。新ガイドラインは、同日付けのCirculation誌に掲載された。

 新ガイドラインの骨子は、旧ガイドラインと同様、AHAや他の医学団体によるガイドラインや勧告を「心血管疾患・脳卒中の1次予防」という観点でまとめなおしたもの。旧ガイドラインで提示していた「介入すべき危険因子と介入目標」に加え、今回新たに「危険因子の評価」についても指針を示した。

 具体的には、危険因子のスクリーニングは20歳から始めるべきとし、冠動脈疾患の家族歴を定期的に確認するほか、喫煙状況、食生活、飲酒状況と運動習慣については診察の度に確認。血圧、体脂肪指数(BMI)と脈拍数を少なくとも2年に1回は測定し、空腹時血清脂質と空腹時血糖を、通常は5年に1回、危険因子がある人は2年に1回測定するよう勧告した。

 また、40歳以上の成人、あるいはそれより若年でも危険因子が二つ以上ある人については、5年に1回「冠動脈疾患の10年予測発症率」を評価するよう推奨。患者が自分の10年予測発症率の絶対値を把握することを目標とした。10年予測発症率が20%を超える場合や、糖尿病患者については、冠動脈疾患の既往者と同程度の心血管疾患発症リスクがあるとみなせるとしている。

 介入すべき危険因子と目標値については、新たに得られたエビデンスを反映し、旧ガイドラインで提示されていた「エストロゲン」が新ガイドラインには採用されなかった(関連トピックス参照)。一方、1.食習慣、2.アスピリン(関連トピックス参照)、3.糖尿病、4.慢性心房細動−−の四つが、新たな介入対象として採用された。また、血圧や血清脂質などの介入目標値も、1997年以降に発表された種々のガイドラインを反映し、より厳格な値へと改定されている。

 新ガイドラインのタイトルは、「AHA Guidelines for Primary Prevention of Cardiovascular Disease and Stroke: 2002 Update」。現在、こちらで全文を閲読できる(リンク先の運営次第で変更になることがあります。ご了承下さい)。

■ 関連トピックス ■
◆ 2002.7.11 NHLBIが臨床試験「WHI」を早期中断、ホルモン補充療法に乳癌、心血管疾患の予防効果なし
◆ 2002.1.23 米国厚生省、アスピリンによる冠動脈疾患の一次予防を強く推奨

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