2002.07.04

米国で開発中の高齢者用医薬品は800品目以上、日本企業関与は6品目

 米国の製薬・バイオテクノロジー企業の業界団体、米国研究製薬工業協会(PhRMA)は6月28日、米国で臨床開発中の高齢者用医薬品が800品目以上になるとの調査結果を発表した。これらのうち、日本の製薬企業が開発に関与する医薬品が少なくとも6品目あることがわかった。

 この調査「2002 Survey -- New Medicines in Development for Older Americans」は、PhRMAが米国老年医学会(AGS)、米国国立加齢研究所(NIA)など高齢者医療関連の約50団体の協力を得て実施したもの。2002年6月21日現在、米国内で第1〜3相試験中、あるいは承認申請段階にある医薬品を網羅した。

 領域別にみると、群を抜いて多いのは癌領域の402品目。癌種別では肺癌(68品目)、乳癌(59品目)、大腸癌(55品目)、前立腺癌(52品目)、皮膚癌(52品目)が多い。心疾患・脳卒中の治療・予防を目的とした医薬品も122品目に上る。次いで呼吸器・肺疾患の46品目が多く、糖尿病の30品目、慢性関節リウマチの24品目が続く。患者数が比較的多い疾患では、アルツハイマー病(17品目)、うつ病(19品目)、骨粗鬆症(20品目)、パーキンソン病(14品目)も目を引く。

 また、わが国の製薬企業では、エーザイと三菱ウェルファーマが各2品目ずつ、藤沢薬品工業、米国TAP Pharmaceutical Products社(米国Abbott Laboratories社と武田薬品工業との合弁会社)が各1品目ずつの、計6品目が米国で開発中であることも明らかになった。

 エーザイはアルツハイマー病治療薬として発売中の塩酸ドネペジル(商品名:アリセプト)について、脳血管性痴呆を適応症に第3相試験中とされているほか、敗血症治療薬のエンドトキシン拮抗薬「E5564」(開発コード)について第2相試験を実施している。三菱ウェルファーマは、下肢虚血患者を対象に、「AS-103」(開発コード、米国での商品名:Circulase)の第3相試験を実施中で、間欠性跛行の治療薬「NM 702」(開発コード)が第2相試験を完了している。いずれも同社(旧・吉富製薬)の子会社、米国Alpha Therapeutics社が開発したもの。

 藤沢薬品工業は、免疫抑制薬のタクロリムス(商品名:プログラフ)について、慢性関節リウマチ患者を対象に第3相試験を実施中。TAP社は勃起不全治療薬のドパミン受容体作動薬、塩酸アポモルヒネ(海外での商品名:Uprima)について、追加データ提出に向け第3相試験を行っている。同薬は欧州では2001年年6月に発売されており、米国では1999年6月に米国食品医薬品局(FDA)に販売申請を行った後、2000年6月に申請を取り下げている。

 この件に関するPhRMAのプレス・リリースは、こちらまで。商品名(一般名)、開発元、適応症、開発段階を一覧表形式にまとめた資料も上記サイトから入手できる。

■ 参考トピックス ■
◆ 2002.6.4 米国で開発中の小児用医薬品は194品目、うち4品目は日本企業が開発に関与

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