2002.06.10

【再掲】 FDAがCOX-2選択的阻害薬celecoxibのラベル表示変更、胃腸障害の注意書きは残る

 米国食品医薬品局(FDA)は6月7日、炎症に関与するシクロオキシゲナーゼ-2(COX-2)の選択的阻害薬であるcelecoxib(商品名:Celebrex)の投与量を増やした際の安全性などに関するラベル表示について、その変更を承認した。Celebrexは、炎症の原因となるCOX-2を選択的に阻害するため、COX-1とCOX-2を非選択的に阻害する非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)に比べ胃腸障害が少ない考えられている。だが、今回FDAに提出された試験結果ではその点は明らかにされず、胃腸障害に関する注意書きはそのまま残ることになった。

 今回のラベル表示変更は、約8000人を対象とした無作為化二重盲検試験、Celecoxib Long-term Arthritis Safety Study (CLASS)の結果を元にしたもの。骨関節症や慢性関節リウマチの患者に対し、約4000人にCelebrexを400mg1日2回、別の約4000人にはイブプロフェンまたはジクロフェナクをそれぞれ投与した。なお試験中、心血管疾患イベントの予防薬として、1日325mgまでのアスピリン投与は行ってもよいとした。

 その結果、上部消化管障害の発症リスクが、Celebrex群の方がイブプロフェンまたはジクロフェナク群より少ないことは明らかにならなかった。

 一方、現在慢性関節リウマチ治療の投与量として認められている量の2倍にあたるCelebrex、400mg1日2回を投与しても、高血圧症、水腫や、心筋梗塞などの重篤な心血管疾患イベントのリスクは、イブプロフェンまたはジクロフェナク投与群と差が見られず、この点はラベルに新たに加えられることになった。

 また、高齢患者に対する注意書きとしては、重篤な胃腸障害と腎臓障害が、追加されることになった。こうした副作用は、他のNSAIDでも認められている。

 その他、低用量アスピリンとCelebrexを併用投与すると、Celebrexのみを投与した場合よりも上部消化管障害の割合は増えることが、今回の試験結果からわかった。
Celebrexの製造元は、米Pharmacia社(ニュージャージー州Peapack)。詳しくは、FDAによるニュース・リリースまで。(當麻あづさ,医療ジャーナリスト)

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