2002.06.04

カテーテル挿入部の消毒、ポビドンヨードよりクロルヘキシジンが有用

 カテーテル感染症の予防策として、挿入部の消毒は欠かせないものだが、使用する消毒薬によって予防効果がかなり異なることがわかった。ポビドンヨードよりも、グルコン酸クロルヘキシジンを用いる方が、敗血症の発症率が半減するという。研究結果は、Annals of Internal Medicine誌6月4日号に掲載された。

 この研究を行ったのは、タイNaresuan大学のNathohrn Chaiyakunapruk氏ら。Chaiyakunapruk氏らは、臨床現場でよく使われる2種類の消毒薬を比較した臨床試験8報をメタ分析し、敗血症の予防効果を比較した。

 プールされた対象患者数は総計4143人。すべて入院中の成人で、中心静脈カテーテルの挿入を受けており、8試験中5試験は集中治療室(ICU)の入院患者を対象としていた。メタ分析の結果、カテーテル関連の血液感染の発生率は、ポビドンヨードで消毒を行った患者ではおよそ2%。一方のグルコン酸クロルヘキシジンでは約1%で、ポビドンヨードより発生率が相対的に49%低くなることが明らかになった(危険率比0.51、95%信頼区間:0.27〜0.97)。

 以上から研究グループは、「中心静脈カテーテルを挿入する際は、挿入部をグルコン酸クロルヘキシジンで消毒した方が、ポビドンヨードで消毒するよりも血液感染の発生率を大幅に減らせる」と結論。消毒液としてグルコン酸クロルヘキシジンを採用することは、カテーテルによる血液感染を防ぐための「シンプルで効果的な方法」だと強調している。

 この論文のタイトルは、「Chlorhexidine Compared with Povidone-Iodine Solution for Vascular Catheter?Site Care: A Meta-Analysis」。アブストラクトは、こちらまで。

Information PR

ログインしていません

Close UpコンテンツPR

ログインしていません

もっと見る

人気記事ランキング

  1. アルツハイマー治療薬開発が進まない理由 理化学研究所神経蛋白制御研究チームシニア・チームリーダーの西道隆臣氏に聞く FBシェア数:172
  2. 57歳男性。両下腿から足背の浮腫と紫斑 日経メディクイズ●皮膚 FBシェア数:0
  3. 75歳女性。構音障害、左共同偏視 日経メディクイズ●心電図 FBシェア数:0
  4. JCHO東京高輪病院で感染症内科医7人一斉退職 2017年4月から、ほぼ全科で土曜休診に FBシェア数:648
  5. コデイン類含有製剤、12歳未満は禁忌に まずは「重要な基本的注意」で注意喚起、2019年から全面禁忌 FBシェア数:292
  6. 酸素療法で飛んで行ったメガネ 倉原優の「こちら呼吸器病棟」 FBシェア数:101
  7. 広がる中学生のピロリ検診・除菌 ニュース追跡◎エビデンス乏しく副作用の懸念も FBシェア数:547
  8. 「救急医にはアイデンティティーがない」の呪い 薬師寺泰匡の「だから救急はおもしろいんよ」 FBシェア数:69
  9. 末梢神経障害へのエパルレスタットに要注意 セキララ告白!個別指導 FBシェア数:74
  10. なんでこんな検査を定期健診に入れている? 記者の眼 FBシェア数:217