2002.04.08

【日本呼吸器学会速報】 非定型抗菌症の発症に関連する遺伝因子の探索が進む

 国立国際医療センター研究所呼吸器疾患研究部を中心とする研究グループで、非定型抗酸菌症の発症に関与している遺伝因子を明らかにする研究が進んでいる。その一端を、同研究部の田中剛氏が4月4日の口演で発表した。

 対象は、非定型抗酸菌症患者91人と健常者96人。非定型抗酸菌症は、非定型抗酸菌症診断基準を満たす肺Mycobacterium avium complex症例で、HIV症例や血液疾患症例、免疫抑制剤使用例(ステロイド含む)を除いた症例。

 田中氏らはまず関連遺伝子として、Th1系免疫に関わる遺伝子、自然免疫に関わる遺伝子、殺菌に関わる遺伝子を候補に挙げた。

 これらの近傍でマイクロサテライトを検索しプライマーを設定。マイクロサテライトの多系の有無を確認後、多系を示したものをマーカーとして使い症例と対照でタイピングを行った。

 その結果、Th1系免疫に関わる遺伝子のうち「IL−18R1」という遺伝子座が、また自然免疫・殺菌に関連する遺伝子では、「TLR4」という遺伝子座が、非定型抗酸菌症との関連性が強いことがわかったという。

 これらの遺伝子座が非定型抗酸菌症の発症にどのように関わっているかは今後の解析を待たなければならないが、遺伝子レベルでの解析の糸口が見つかったことは大きな一歩といえそうだ。


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