2002.02.28

英国胸部学会、非侵襲的人工呼吸のガイドラインを発表

 英国胸部学会(BTS)はこのほど、気管内挿管を行わず、鼻マスクなどで呼吸を補助する「非侵襲的陽圧人工呼吸」(NPPV)のガイドラインを発表した。ガイドラインはBTSの学術誌であるThorax誌3月号に掲載されており、近く学会ホームページ上でも公開される予定だ。

 同ガイドラインでは、NPPVの有用性などに関して得られているエビデンスに重み付けをした上で、現状を整理。疾患・病態別の適用の可否や施設要件などを提示した。

 適用が可能とされた疾患や病態は、1.慢性閉塞性肺疾患(COPD)で呼吸性アシドーシス(pHが7.25〜7.35)がある場合、2.脊柱側弯症や胸郭形成術後、あるいは神経筋疾患による二次性の炭酸過剰性呼吸不全、3.心原性の肺浮腫で持続陽圧呼吸器(CPAP)に反応しない場合、4.気管内挿管からの離脱時−−など。一方、患者に意識障害がありNPPVへの協力が得られない場合や、血中の酸素濃度が極端に低い、気道分泌物が多いなどのケースでは、NPPVの適用は勧められないとした。

 また、NPPVを行う施設要件として、同ガイドラインでは専門的助言を行える人材(コンサルタント)と専任の看護婦のほか、緊急時対応が可能な集中治療室が必要と指摘。装置は慣れたものを使えばいいが、これから購入する場合は、吸気時の陽気道圧(IPAP)と呼気時の陽気道圧(EPAP)が設定できる(Bi-levelの換気が可能な)機種が望ましいとしている。

 このガイドラインのタイトルは、「BTS Guideline:Non-invasive ventilation in acute respiratory failure」。現在、全文をこちらで閲読できる(リンク先の運営次第で変更になることがあります。ご了承下さい)。

Information PR

ログインしていません

Close UpコンテンツPR

ログインしていません

もっと見る

人気記事ランキング

  1. ズバリ!up to date問題の出題のヤマはこ… 総合内科専門医試験 「一発合格」への道 FBシェア数:39
  2. 診療拒否が違法か否かを判断する「3つの要素」 裁判官が語る医療訴訟の実像 FBシェア数:143
  3. 大阪北部で地震発生! 救急医の1日 薬師寺泰匡の「だから救急はおもしろいんよ」 FBシェア数:175
  4. 85歳の癌患者に標準治療を行いますか? リポート◎高齢癌患者の治療適否は予後とQOLへの影響で判断 FBシェア数:147
  5. 某球団の熱烈ファンを狙った医師採用戦略 裴 英洙の「今のままでいいんですか?」 FBシェア数:212
  6. 50歳男性、夜中の意識障害、痙攣 日経メディクイズ●心電図 FBシェア数:0
  7. 食べられない高齢者にはこう介入する Dr.西&Dr.宮森の「高齢者診療はエビデンスだけじゃいかんのです」 FBシェア数:174
  8. 患者トラブルの背後に隠れていた「虐待」 なにわのトラブルバスターの「患者トラブル解決術」 FBシェア数:55
  9. プライマリ・ケア連合学会が成人までカバーしたワク… 学会トピック◎第9回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会 FBシェア数:107
  10. 身体障害を克服して信玄に仕えた 山本勘助 病と歴史への招待 FBシェア数:1
医師と医学研究者におすすめの英文校正