2002.02.25

米国厚生省、40歳以上のマンモグラフィによる乳癌検診を推奨

 米国厚生省(HHS)は2月21日、40歳以上のマンモグラフィを用いた、毎年または隔年の乳癌検診が有効であるとする推奨ガイドラインを公表した。その際、触診によるスクリーニングは、行っても行わなくてもよいとしている。これは、HHSがスポンサーである、予防とプライマリケア分野の専門委員会U.S. Preventive Services Task Force (USPSTF)が、主に八つの無作為化コントロール試験(追跡期間は11〜20年)の結果を元にまとめたもの。USPSTFが96年に作成したガイドラインでは、50〜69歳の毎年の実施を勧めていた。

 USPSTFは新ガイドラインの中で、これまでのエビデンスから、マンモグラフィを用いた検診は、50〜69歳の女性で最も有効であるとしている。40〜49歳については、調査対象となった研究のほとんどが死亡率の低下につながることを示しているものの、より高齢のグループに比べ同年齢グループの乳癌罹患率が低いために、スクリーニングの有効性は比較的低くなってしまうという。

 スクリーニングを実施する間隔については、50歳以上については、隔年よりも毎年がより効果的であるとするエビデンスはわずかだったという。40〜49歳についてもまた、毎年の実施が隔年より明らかに有効であるとするエビデンスはなかったが、同年齢グループでは検診の感受性が低いことや、腫瘍の成長が速いことなどから、一部の専門家は毎年の実施を勧めているとしている。

 USPSTFはまた、マンモグラフィによる検診は、70歳以上にとっても有効だと結論付けている。

 一方、同ガイドラインでは、医師らの触診や患者自身の触診のみによるスクリーニングについては、どちらも充分なエビデンスがなく、肯定も否定もできないとしている。

 なお米国では、2001年に乳癌の診断を受けた女性は19万2200人で、同年に乳癌で死亡した女性は4万600人に上るという。

 詳しくは、HHSによる、ニュース・リリースまで。(當麻あづさ,医療ジャーナリスト)

Information PR

ログインしていません

Close UpコンテンツPR

ログインしていません

もっと見る

人気記事ランキング

  1. 「なぜ私が低評価?」人事考課の苦情に院長困惑 院長を悩ます職員トラブル大研究 FBシェア数:5
  2. 「AIに興味がある医師」を探し始めた病院の狙い 医師ヘッドハンティングの舞台裏 FBシェア数:4
  3. 長引く感冒を疾患クラスターで考える 毎回5分、初めての診断戦略 FBシェア数:13
  4. 患者が増えない… 院長が突き止めた原因とは 診療所経営駆け込み寺 FBシェア数:1
  5. 患者応対を改善させる「マジックフレーズ」 榊原陽子のクリニック覆面調査ルポ FBシェア数:2
  6. 手指衛生、ちゃんとやってるのに、一体何が… わかる!院内感染対策 FBシェア数:108
  7. 原因はおやつ!身体のココを見れば分かる!? 胃カメラのおいしい入れ方 FBシェア数:85
  8. カルボシステインの薬疹は夜飲むと起こりやすい 松本康弘の「極める!小児の服薬指導」 FBシェア数:434
  9. ついに登場!希釈式自己血輸血 リポート◎自己血輸血に3つ目の柱、手術当日でも可能な新手法 FBシェア数:390
  10. 抗PD-1抗体投与後の1型糖尿病発症、実態は 学会トピック◎第60回日本糖尿病学会年次学術集会 FBシェア数:95