2002.01.23

針刺し事故、「抜針」「リキャップ」「片付け時」に多発

 医療従事者が針刺・切創事故を起こす状況としては、「翼状針・点滴針の抜針」(23.1%)、「リキャップ」(20.7%)、「トレイに入れる・後片付け」(19.9%)の三つが多く、これらで半数を超えた。横浜市立大学医学部市民総合医療センター・手術部長の大木繁男氏らが行った、神奈川県における医療従事者の職業感染に関するアンケート調査で明らかになった。「医師とナースのセーフティ・マネジメント」(神奈川県術後代謝栄養研究会とジョンソン・エンド・ジョンソンの共催)において発表された。

 同氏らは、調査票にエピネット日本語版Ver.3を用いて、神奈川県内の79施設から639の針刺・切創事故データを集計。回答者の職種は、看護職が73%、医師が16%、臨床検査技師が3%、看護助手が3%など。アンケートは2001年11〜12月に実施した。

 事故が発生した機材は、使い捨て注射針(36%)が最も多く、以下、翼状針(14%)、縫合針(11%)、静脈留置針(6%)と続いた。また、器材の使用目的は、経皮的注射(30%)、採決(15%)、縫合(9%)、血管確保(8%)、穿刺(5%)の順に多く、注射や手術などでの事故がやはり目立つ。

 また、安全器材を使用しているかとの問いには、「使用している」(23%)、「使用していない」(36%)、「不明」(14%)、「回答なし」(27%)と回答。安全器材の導入は大きくは進んでおらず、また、器材使用の有無をよく把握できていない医療関係者も少なくないようだ。

 回答者に事故の防止策を尋ねたところ、「リキャップしない」「廃棄ボックスは80%入ったら交換する」「術者以外はメスを持たない」といった意見が寄せられたという。

 大木氏は同センターでの事故予防対策の様子を具体的に紹介し、1.安全器具の情報を集め導入する、2.明確なマニュアルを作る、3.医師を含めた手術関係者が集まって、マニュアルに従った討論・模擬訓練を行っている−−と述べた。

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