2001.11.09

【日本救急医学会速報】 カメラ付き携帯電話で遠隔医療、CT像を1分で転送

 デジタルカメラを内蔵した携帯電話を、医用画像の撮影・転送に使う「遠隔コンサルテーション」法が、11月8日のポスターセッションで紹介された。発案者は、朝日大学附属村上記念病院脳神経外科の山田実貴人氏。簡単な操作で、撮影から1〜2分でCTやMRIなどの医用画像を送信できるという。同病院では3人の脳神経外科医が全員、この携帯電話を使った遠隔コンサルテーションを行っているが、「画像をコンピューターに取り込んだり、携帯電話に別の端末をつなぐ手間が省け、画面は小さいが読影は十分可能」と山田氏は話している。

 山田氏らが遠隔コンサルテーションに使用している携帯電話は、11万画素のデジタルカメラを内蔵し、カラーTFT液晶を搭載した「J-SH07」(シャープ製、J-スカイ対応端末)。モニター面の裏側にカメラが付いており、シャーカステンにかけたCT像やMRI像をそのまま撮影。簡単なボタン操作で画像をメール送信できるという。

 気になる画質だが、写真のようにかなり鮮明なもの。「CT像よりMRI像、梗塞より出血の方がコントラストが付くので見やすいが、いずれも緊急時の判断には十分な画質。12誘導心電図も4分割して送れば十分に読めた」と山田氏は言う。

 このシステムは、研修医や専門外の医師が当直を行っている場合など、所見が口頭では上手く説明できないケースで威力を発揮する。「そういう場合、自宅などにいる脳外科医が携帯電話で呼び出されることも少なくないが、先に画像を送ってもらえれば、病院に向かうまでの間に適切な指示を行える。脳出血や頭部外傷など、一分一秒を争う病態では特に有用」と山田氏は強調している。

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