2001.11.01

【日本高血圧学会速報】 半数の患者は臨床試験参加に同意、予想以上に好意的?

 患者は臨床試験に対して、医療関係者がこれまで想像していたより協力的かもしれない−−。そんな調査結果を国立東静病院臨床研究部の小嶋俊一氏らがまとめ、10月27日のポスターセッションで報告した。朝の家庭収縮期血圧に基づいた無作為介入試験である「HOSP(Hypertension Control Based on Home Systolic Pressure)Study」が現在進められているが、この臨床試験に対する患者への意識調査の結果から明らかになったもの。

 HOSP Study登録への同意を得るための説明文書を読んでもらった上で、説明文書の理解度や研究参加への同意などを質問した。調査手法は、外来通院中の高血圧患者にアンケートを配布し、郵送にて回収する形式をとった。200人中165人から回答が得られ、年齢層や性別については、特に偏りはなかったという。

 研究への参加を依頼された場合に同意すると答えたのは、回答者全体の45.5%で、半数弱の患者が臨床試験に協力する姿勢を示した。この値について小嶋氏は、「患者と医師との間で信頼関係ができているためか、予想していたより高い数字」と述べた。

 同意すると回答した人を年代別でみても特に差はなかったものの、男女別では大きく異なる結果が出た。男性が64.7%だったのに対して、女性はその半分の32.0%に過ぎなかった。このほか、家庭血圧を測定しているか、自分が服用している降圧薬の名称を知っているかという点から比較しても、関連はみられなかったという。

 研究に参加しない理由を尋ねたところ、「(HOSP Studyではプロトコール上、降圧薬の服用を4週間中断する必要があるため)服用を一時中断することへの不安」を挙げた患者が最も多く、74.4%に達し、「(指定された日に通院しなければならないなど)自由が束縛されること」が25.6%、「説明文書が理解できなかった」が11.1%だった。

 小嶋氏は、「中断期間をなくすなど臨床試験のデザインを工夫次第で、より多くの患者の参加が期待できるのではないか。どちらかというと、(患者への説明時間が確保しづらいといった)研究者の環境を含めた医療サイドに問題があるのかもしれない」と語った。

■関連トピックス■
◆ 2001.10.29 日本高血圧学会速報】家庭血圧に基づく無作為介入試験「HOSP study」、Ca拮抗薬とA2受容体拮抗薬を比較


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