2001.09.25

【日本心臓病学会速報】 急性心筋梗塞の発症、冬季に、なかでも雪の日に注意が必要

 急性心筋梗塞の発症は、季節別にみると冬季(12月〜2月)に多く夏季(6月〜8月)に少なく、さらに、冬季においては雪の日に多く曇りの日に少ないという傾向がみられた。これは甲府盆地の患者を調べた結果で、山梨医科大学第二内科の沢登貴雄氏らが9月24日、第49回日本心臓病学会学術集会の一般演題(口演)で発表した。急性心筋梗塞の発症と気温や天気などとの関係は発症予防の参考になるだけに、会場でも関心を集めていた。

 比較的単一であると考えられる甲府盆地内の気候が与える影響について調べるため、同盆地内で心臓カテーテル検査が行える9病院中6病院の患者データを使った。対象は、1991年から1999年に急性心筋梗塞で入院し、発症日時が推定できた患者998人(平均年齢は66歳で、男性734人と女性264人)。なお、最高気温と最低気温は甲府気象台のデータを用い、前日の最高気温と当日の最低気温の差をΔ気温と定義した。

 まず、最高気温や最低気温と発症との関係については、いずれの季節も有意差はみられなかった。ただし、複数の人が発症した日と急性心筋梗塞患者がいなかった非発症日で比較すると、秋季においては、最高気温、最低気温とも有意に複数発症日の方が低かった(それぞれp<0.01、p<0.05)。また、秋季のΔ気温でみると、急性心筋梗塞患者がいなかった非発症日は9.5度、発症日は10.2度で、有意に発症日の方が大きかった(p=0.023)。

 また、季節別の患者数は春季が244人、夏季が225人、秋季が250人、冬季が279人。天気との関係については、年間通じてみると、雪の日が44%と最も高く、快晴と晴れの日が27%ずつ、曇りの日が23%、雨の日が21%だった。これを季節別にみると、冬季は雪の日の発症がやはり最も高く、曇りの日が低かった。冬以外の季節では晴れの日に発症が多く、秋季は雨の日に発症が少ないという結果だった。

 沢登氏は、「温度との相関がきれいに出ていないのは、湿度を考慮していなかったからではないか」と述べた。また、天気については、「午前0時現在の天気で分析したため、雨から晴れといった天候の変化による影響は検討できていない」と語り、今後の課題との認識を示した。

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