2001.08.08

【日本骨代謝学会速報】 中高年男女の骨粗鬆症、早期診断に骨代謝マーカーが有効

 中高年男女400人を7年間追跡したコホート研究で、血清1型プロコラーゲンN末端ペプチド(PINP)などの骨代謝マーカーが、腰椎などの骨密度変化を予測し得ることがわかった。骨代謝マーカーを用いた骨粗鬆症の早期診断や、高リスク者のスクリーニングにつながる成果だ。研究をまとめた和歌山県立医科大学公衆衛生学の吉村典子氏らが、8月8日の一般演題で発表した。

 このコホート研究の対象者は、和歌山県沿岸部の漁村、太地町の住民。1992年に40〜79歳だった全住民2261人をコホート(太地町コホート)とし、1993年にこのコホートから年代別に男女50人ずつ、合計400人を無作為に抽出して今回の研究の対象とした。この400人について、1993年と2000年の2回、骨密度と骨代謝マーカーを測定。1993年時点の骨代謝マーカーの血中濃度から、7年後(2000年)の骨密度を予測できるかを調べた。2回目の調査への参加率は84.5%(338人)。

 PINPと尿中ピリジノリン(Pyr)、デオキシピリジノリン(DPD)の3種の骨代謝マーカーについて、7年間の骨密度変化を予測しうるかどうかを調べると、男性ではすべてのマーカーが大腿骨頭部の骨密度変化と有意な相関があった。女性では、Pyrが腰椎骨密度変化、PINPが大腿骨頭部骨密度変化と相関していた。なお、解析では追跡開始時の年齢と、月経状況の変化(女性のみ)を補正した。

 これらのデータから、吉村氏は「1型コラーゲン関連の骨代謝マーカーは、長期追跡後の骨密度や骨密度変化の予測に有効であることが示唆された」と結論している。

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